理念は収益性アップと“もったいない精神”。例えばサワラになる前のサゴシやふぞろいの柑橘類も、ここでは破棄することなく食材として提供する。
「フードファクトリーとしたのも実はそこが狙い。商品開発にも力を入れ、単なる『道の駅』のような形態ではなくて、工場のような役割を果たしたい。お客さんには安く提供できますし、漁師さんや生産農家にとってもメリットがあります」
さらに、ユニークなのが干ものやちくわを作る体験スペースを設けている点だ。アジ、サバ、タチウオ、タイなどをさばき、その後、定食と一緒に食べることができる。
実際に私も包丁を手にアジの開きに挑戦。スタッフの力を借りて何とか完成した。特殊な機械で干ものを乾かしている間に近くの日本三景「天橋立」を見物。「2時間干し」後に施設に戻り、鯛飯とともにいただいたが、これがなかなかの味だった。
浜田さんによると今後は漁師さんによる漁船タクシーでの“宮津湾ツアー”も計画中とか。近くには伊根の舟屋もあり、これからは寒ブリがおいしい季節。「海の京都」も観光資源には事欠かない。営業時間は午前9時から午後6時。定休日は火曜。