すると「ジャンルはバッティングしていない」という驚きの返事。なぜ、うどん屋かという質問に対しては、「エスニック料理やステーキなどの肉料理とは違い、うどんは幅広い世代に愛され、週に2回や3回でも食べられる料理。日本・大阪の粉もん食文化としても、飲食フロアでは欠かせない存在です」と、大阪だからこそ欠かせないという点では思わず納得。
では、この4店がバッティングしない理由を訊くと、「それぞれのお店の役割が全く違うのだ」という。10月にオープンした玉造に本店を構える「極楽うどんTKU」(10F)は、ぶっかけ、かすうどん、カレーなど、あらゆる「うどん」が気軽に味わえる店。「美々卯」(10F)は、大阪・堺で200年続いた老舗料亭が発祥の「うどんすき」が名物で、会食などにも利用されるハレのうどんを提供。
「本町製麺所 天」(B2)は、「だし」が主役の天ぷら料理とうどんの専門店で、飲みのシメにぴったりのスタンス。「だし茶漬け+肉うどん えん」(B2)は、食券で注文するシステムで、クイックに利用できる。「うどんひとつをとっても、様々なニーズとバリエーションで展開しているので、バッティングすることがないんです」と、ここまで説明されると思わず納得せざるを得ない。
ちなみに、5店あるスタバも役割を分けているそうで、クイックに利用できる店舗、ゆったり利用できる店舗、特別なコーヒー豆を味わえる店舗などと、利用シーンに応じて最適な場所に配置され、バッティングしていないという。実際、スタバもうどん屋のいずれの店舗も人気店になっている背景を考えると、お客に求められるジャンルを深掘りしていく独自の戦略は功を奏しているようだ。店の業種をバランス良くそろえるよりも、大阪人の嗜好に合わせて特化していく。今後も、ファッションビルにうどん屋が増えるのか・・・大阪人としてちゃんと注目していきたい。
「ルクア大阪」
住所:大阪市北区梅田3-1-3
電話:06-6151-1111(大代表)
URL:https://www.lucua.jp