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大阪京都間でしのぎを削るJR・阪急・京阪3社 京阪が「淀屋橋~出町柳」なのに異議あり 条件面で公正を期すならこっちの駅を推したい

新田 浩之 新田 浩之

大阪~京都間には、JR京都線、阪急京都線、京阪本線・鴨東線があります。JR・阪急・京阪の3路線は、ライバル路線として切磋琢磨しています。これら3路線を比較する際、京阪は淀屋橋~出町柳間での比較を散見します。この比較は、本当に適切なのでしょうか。

京阪線は路線距離が長い

大阪~京都間で比較する場合、JRは大阪~京都間、阪急は大阪梅田~京都河原町間、京阪は淀屋橋~出町柳間を取り上げる例を見ます。各区間の営業キロは、JRが42.8キロ、阪急が47.7キロ、京阪が51.6キロ。所要時間(昼間時間帯)はJRが29分、阪急が43分、京阪が53分です。京都市内の位置関係は、JRと阪急が東西に走る一方、京阪は鴨川沿いを南北に走ります。

続いて、京都側の駅の位置を確認します。まずは、阪急から。京都河原町駅は四条通り、鴨川の西側にあります。京都駅は阪急烏丸駅の真南に位置します。京都河原町駅と京都駅は京都市内中心部に位置し、周辺には大型商業施設が立ち並びます。

一方、出町柳駅は京都市内の北東部にあり、中心部から外れています。洛北へ向かう叡山電鉄との接続駅ですが、大型商業施設は見かけません。

このように、京阪はJR・阪急と比較すると、京都市内での路線の位置や、終着駅の出町柳駅の位置づけが大きく異なります。

料金が高くなる三条~出町柳間

営業キロを見ると、最も距離が長いのは京阪です。淀屋橋~出町柳間の運賃は550円です。JRの大阪~京都間は580円、阪急の大阪梅田〜京都河原町間は410円です。

このように単純比較すると、京阪の運賃に対して、違和感はありません。

しかし、淀屋橋~三条間の運賃が490円に対し、三条駅の隣駅にあたる神宮丸太町駅までは550円もします。つまり、一駅跨ぐだけで、60円も運賃が高くなるのです。

これは、鴨東線(三条~出町柳)の神宮丸太町駅または出町柳駅と他駅との間で乗車する場合、60円の加算運賃が適用されるからです。阪急京都線、JR京都線には、このような加算運賃は存在しません。

比較は淀屋橋~祇園四条間が良いのでは

このように、京阪は、淀屋橋~出町柳間で比較されると、条件面で不利な立場になりかねません。そこで提案したいのが、淀屋橋~祇園四条間での比較です。祇園四条駅は鴨川を挟んで、先述した阪急の京都河原町駅の対岸に位置します。祇園四条駅は京都市内の中心地にあり、京都市内にある京阪の駅の中で、最も乗降客数が多い駅です。

淀屋橋~祇園四条間の営業キロは48.6キロ、所要時間は48分、運賃は490円です。祇園四条駅は、大阪市内中心部~京都市内中心部間のJR・阪急・京阪の比較の際に、最適な駅だと思うのですが、いかがでしょうか。

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