コーヒーチェーン大手スターバックス。47都道府県への出店を2015年5月に達成し、今や全国どこでも、若者に人気のスポットにはスタバがあって当たり前の状態です。若者や観光客が多く訪れる兵庫県神戸市内には24店舗が営業していますが、意外にもスタバ空白の区がありました。なぜなのか。同社担当者に聞きました。
「えっ、あの区にないの?」「意外や」の声
神戸市は東灘区、灘区、中央区、兵庫区、北区、長田区、須磨区、垂水区、西区の9つの区から成り立っています。区ごとの店舗数は、東灘区3店、中央区13店、北区3店、須磨区1店、垂水区3店、西区1店。神戸9区の中でスタバがない区は、灘区と兵庫区と長田区です。
市内在住の人たちに聞くと「えっ、灘区にスタバないの?」「灘区にないのは意外や」「灘も兵庫も(スタバが多くある)三宮が近いから?」「長田にないのが残念」などの声が聞かれました。
神戸市内に未出店の区がある理由は。スターバックス コーヒー ジャパン株式会社(本社、東京都品川区)の広報担当者に尋ねると、他意はないようで、「神戸市灘区、兵庫区、長田区について、このエリアでもスターバックスをご利用いただいているお客様が多数いらっしゃいますが、少し足を延ばして近隣の店舗をご利用いただいております」と説明しました。
今後の出店の可能性は「現時点で発表できることはありません」。国内での出店条件についても「戦略にもつながりますので、申し訳ありませんが、回答を控えさせていただきます」という回答でしたが、「(地域を問わず)皆さまの地元への出店の機会を探っております」(同社広報担当者)との見解を示しました。
「東京23区で唯一スタバがない区」はどこ?
2023年5月現在、東京23区にもスタバ空白区があります。東京都荒川区。以前からネット上ではたびたび「東京23区で唯一スタバがない区」「鳥取にもできたのに荒川にない」「スタバ不毛の地」と話題に上っています。
ちなみに、東京23区で店舗数が最も多いのは千代田区の51店。次いで港区40店、渋谷区39店、新宿区33店、中央区24店、世田谷区22店、豊島区15店、江東区14店、品川区13店、台東区10店、大田区10店、目黒区9店、文京区8店、墨田区6店、杉並区5店、板橋区5店、練馬区5店、足立区4店、中野区3店、北区3店、江戸川区2店、葛飾区2店と続きます。
全国には「スタバ密集地点」も
一つの商業施設の中に集中して出店する例もあります。
日本一大きいイオンとして知られる埼玉県越谷市の大型商業施設「イオンレイクタウン」。施設内に7つのスタバが出店しています。アウトレット店、kaze 2階レイクタウンゲート店、kaze 2階カフェプラザ店、mori 1階店、mori ガーデンウォーク店、mori 3階店、kaze 1階店。
JR大阪駅にあるファッションビル「ルクア大阪」は、越谷レイクタウンに7店舗目がオープンするまでは「日本一スターバックスの店舗がある商業施設」と呼ばれていました。現在、LUCUA 2階店、LUCUA 9階店、LUCUA 1100 2階 グランマルシェ店、LUCUA 1100 2階 アトリウムガーデン店、LUCUA osaka 地下2階店、梅田 蔦屋書店(LUCUA 1100 9階)の6店舗が営業中です。
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神戸市内には、登録有形文化財の洋館がまるごと店舗になった「神戸北野異人館店」や、神戸港に停泊するクルーズ船をイメージした「神戸メリケンパーク店」など、わざわざ行ってみたいユニークな店舗もあります。神戸へ旅する際には訪れてみてはいかがでしょうか。※店舗数はいずれも5月16日現在。