「この薬を飲んではいけない!」自己判断での拒否は危険

ドクター備忘録

谷光 利昭 谷光 利昭
薬については、ます医師の意見を聞いた方がよさそうです(cassis/stock.adobe.com)
薬については、ます医師の意見を聞いた方がよさそうです(cassis/stock.adobe.com)

 「この薬を飲んではいけない!!」という衝撃的なタイトルとともに、我々医師が高血圧、脂質異常症、糖尿病、脳梗塞、狭心症などの患者さんに投与する多くの薬が記載されていました。「先生、この薬飲んでいても大丈夫なん?」。その雑誌が発売されてから数人の患者さんに聞かれました。「問題ないですよ」。私はみなさんにそう答えています。決して安易な選択でそれらの薬を投与していないからです。

 多くの成人病が生活習慣、特に食生活と密接な関係があります。病気の重症度、背景因子など様々な病態も考慮しなければなりませんが、来院される多くの患者さんには、まず、生活習慣、食生活の改善を提案します。できる限り内服をして頂きたくないからです。

 それでも治療が必要と判断して初めて血圧を下げる薬、脂質や血糖値を下げる薬などを投与します。また、インフルエンザなどの感染症や他の疾患に対しても極力少ない薬の投与を考えています。

 薬の投与が不可欠な患者さんもおられる一方、生活習慣の改善で減薬、廃薬ができた患者さんがいらっしゃることも事実です。生活習慣を少しでも変えて減薬、廃薬につながるように努力して頂きたい。これが基本的な考え方です。

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