あくまで目安ですがこの老人環は60才頃から黒目の下のほうから出始め、80代になるとほぼ100%の方の目に見られます。
強く濁ると目の色が変わったように見えたりもしますが、目の中心まで濁ったりはしませんのでこれで視力が下がることはほとんどありません。ですから濁りがあったとしても、治療の必要はないのです。
ただし40才以下でこの輪が出るときは、高コレステロール血症などの病気や目の病気の可能性があるのでご注意を。これを読んで気になった方は鏡を出して、黒目のふりに目立つような白い輪があるかチェックしてみてください!
もしもお若いのに白い輪がはっきりしている場合は、眼科とあわせて内科でお体のチェックを受けてみてくださいね。
余談ですが、多くの眼科医が感じていると思います・・・「老人環」という病名をなんとかしていただきたいと。日常的によく説明する病名ですが、「老人」と患者さんに面と向かって言うのは大変気まずいです。「これはその…年齢の変化でして…」と濁して説明していますが、個人的には他の病名に変わることを期待しています。