滋賀県消費生活センター(彦根市)は、消費者トラブルが増えているインターネットショッピングを疑似体験できるサイト「ネットの罠(わな)体験ショップ」を制作した。ゲーム感覚で広告を正しく見る目を養うことができる。
スマートフォンの普及で、ネット通販に関する同センターへのトラブル相談数は伸び続けており、昨年度は916件と前年度比で2割増えた。
体験ショップでは、健康食品や化粧品などトラブル相談が多い12品を用意。「初回100円」と大きく表示されたダイエットサプリを購入する操作を行うと、「よく見ると4回の定期購入が条件で、2回目からは9800円です」と説明文が表示される。支払代金の総額を分かりやすい場所に明示する必要がある、と定める特定商取引法などに照らして詳細に説明している。
「血糖値が高い方にお勧め」と宣伝する特定保健用食品のビールに関しても、「医薬品的な効果を暗示させ、法令上の問題がある」と警告している。
同センターのホームページからアクセスできる。
昨年11月の公開後、若年層から「面白い試み」「勉強になる」と会員制交流サイト(SNS)上で話題に上っているといい、佐藤根正毅所長は「まずは仮想の被害に遭ってもらい、実際にだまされないように自身を鍛えてほしい」と話している。