ロッテの2年目左腕・永野将司投手(26)が「広場恐怖症」を患っていることを明かした。飛行機に乗ると飛び降りたくなり、死んでしまうのではと考えたり、新幹線などに乗車するのも困難が伴うという。兵庫県伊丹市の「たにみつ内科」で日々診察にあたっている谷光利昭院長が、あまり知られていないこの症状について説明した。
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広場恐怖症…聞き慣れない言葉だと思います。我々医師でも精神疾患に携わっていなければ、具体的なことを知らない人も多いのではないでしょうか。詳しい診断基準は割愛しますが、どのような病気であるかを簡単に説明します。
たとえば、永野選手のような飛行機をはじめ、電車、バス、車に乗っているとき、デパート、市場などで買い物をしているとき、何かの列にならんでいるときなど、人がたくさんいる場所にいると恐怖が出現してくるのです。恐怖が出現してくると、胸の痛みや締め付けられるような感覚となります。息ができなくなるように感じ、めまい、吐き気などの強い肉体的苦痛を伴うパニック発作のような強い肉体的苦痛が出現してきます。