人体に致死量100倍以上の覚醒剤成分は入るのか?女性殺害、小川泰平氏が検証

小川 泰平 小川 泰平
致死量100倍の覚醒剤とは?(写真はイメージ)=Caito/stock.adobe.com
致死量100倍の覚醒剤とは?(写真はイメージ)=Caito/stock.adobe.com

 覚醒剤は1グラム末端価格で3万円といわれており、致死量の100倍である100~200グラムなら300万~600万円になる。小川氏は「金額的なこともそうですし、100倍の覚醒剤を手に入れることは量的にも簡単ではない。覚醒剤1回分が0・02から0・03グラム。その100回分ではなく、致死量の100倍(100~200グラム)ということを考えると、売人が持っているレベル以上のものになる」と分析した。

 つまり致死量の100倍ということは現実性がないということ。だが、実際に検出された結果はそうだった。謎は深まるばかりだ。

 小川氏は「亡くなった方の体調もあって、血中から出て来る量の倍率が多少違ってくることもあると思います。ですから、必ずしも100倍の量とは言えないと思うが、亡くなるだけの量の覚醒剤を体内に入れたことは間違いない。しかも、そのことを本人がある程度、認識しているところがあった点は、以前あった事例(野崎さんのケース等)と違う点です」と推測した。

 可能性として、物理的には致死量100倍でない場合でも、身体の疾患などで血中の覚醒剤成分の濃度が増大したことも考えられる。いずれにしても、小川氏は殺人容疑での逮捕という点に注目し、「殺意を持っていたという点をどのように立証するかが今後の捜査のポイント」と指摘。警視庁では石原容疑者の覚醒剤の入手ルートを調べている。

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