「あと、ウナシーの体の斑点につかわれている色の定義と意味付けをしてもらっています。ウナシーの色は戸塚区の風物や名物を表しているんですよ」
-それがウナシーのデザインを活用するときに守るべき決まりをまとめた「デザインガイドライン」の内容がとても細かいことにつながっているのでしょうか。斑点模様を再現するためか、22色もの色が細かく指定されていますね。SNSでは印刷のときに大変とか、キャラクターを活性化したいのであればほかの方法があるのでは、などの声もあります。
「ウナシーの色ひとつひとつには意味があります。たとえば赤色であれば、女装した踊り子がお札をまくという戸塚に残る厄霊除け行事『お札まき』を、黄色は区内を流れる柏尾川に自生しているミズキンバイを表しています。都市部では大変珍しい絶滅危惧種の花なんですよ」
-その一方で、こんな造形のキャラクターを、ほかの人が再現できるような決まりを考えるのって、とっても大変だったのではないかと思いました。
「作家の方とウナシーのデザインについて考えていったことが、結果としてガイドラインにまとめられています。特定の部分を考えるのが難しかったというようなことはなく、デザインの課題について考えていく中で生まれた感じです」
-ただ、ウナシーには着ぐるみがありますが、キャラクターのイラストとは、大分違う感じがします。全体の輪郭もふんわりしているし、目の大きさと形も明らかに違います。かわいくするためにデフォルメされているように思いますが、こういうのは問題ないのでしょうか。
「着ぐるみなどについては、企画や試作の段階でイメージを作家の方と共有し、問題がないか確認してもらいながら作成しました」
-問題がないかの判断基準はどのあたりにあるのですか。