「毎日お酒を飲む夫が心配」だと嘆く人がいます。ほろ酔い気分になる程度ならいいのですが、泥酔して他人に迷惑をかけてしまう人もいます。アルコール依存症も心配で、「こんな旦那とは離婚したい」と考える妻もいるでしょう。毎日お酒を飲む夫の心理や対処法を紹介します。
毎日お酒を飲む旦那が心配…依存症?
仕事帰りにお酒を飲んで帰るのが楽しみだという男性は少なくありません。しかし、中には酒を飲むたびに泥酔して家に帰って来られなくなるなど、周囲に迷惑をかける人もいて、そんな夫を持った妻は悩みのタネが尽きません。「もうお酒はやめてほしい」と思っている妻も多いでしょう。
お酒を飲んでたびたび問題を起こす夫は、アルコール依存症かもしれません。どうすればお酒の量を減らすことができ、問題行動をなくせるのでしょうか。また、妻はそんな夫と離婚できるのでしょうか。妻や周囲に迷惑をかけながらも、毎日お酒を飲む夫への対処法について説明します。
毎日お酒を飲む人の割合は?
最近はお酒を飲まない人も増えてきたと言われますが、会社帰りにお酒を飲むサラリーマンはまだまだ多いようです。厚生労働省が2019年に行った「国民健康・栄養調査」によると、毎日お酒を飲むという男性は、全体の30.2%。年齢別にみると、年齢が高くなるほど割合が高くなる傾向があります。
最も割合が高かったのが60代の41.5%、次いで70代の35.2%でした。もっとも低いのは20代の6.4%、次いで30代の14.6%。40代~50代は30%弱で、年代が下がるほど、お酒を飲む回数は少ないようです。若い夫婦であれば「旦那が毎日お酒を飲む」と悩む妻も少ないのではないでしょうか。
◇リスクの高い飲み方をしている男性は15%
しかし、お酒は回数だけでなく、飲み方も問題です。厚労省はがんや高血圧、脳出血、動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高めるとして、男性の場合、1日当たりのアルコール摂取量を40g未満にすべきだとしています。毎日飲んでいなくても、1回飲んだときのアルコール摂取量が多ければ、健康を害してしまいます。
国民健康・栄養調査によると、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている男性は14.9%。最も割合が高かったのは、40代の21.0%で、次いで50代の19.9%と、仕事で責任のある立場に就く年代で2割近いことが分かりました。仕事のストレスが飲酒量にも関係しているのかもしれません。
出典: 厚生労働省
毎日お酒を飲む旦那はアルコール依存症?
お酒は適度に飲めば、気分も良くなり、食事も進んで仲間と楽しく会話もできます。しかし、飲みすぎると健康を害する恐れがあるので、注意が必要です。また、妻にとって気になるのは、アルコール依存症ではないでしょうか。アルコール依存症になると、お酒を飲む量やタイミングを自分でコントロールできなくなります。
アルコール依存症が重症になると、自分の感情もコントロールできなくなり、幻覚を見ることもあります。周囲の人たちとトラブルを起こすようになり、家族にも迷惑をかけます。「旦那はアルコール依存症ではないか」と考えたときのために、アルコール依存症の特徴や、セルフチェックの方法などを紹介します。
・アルコール依存症とは
厚生労働省のホームページによると、アルコール依存症は「大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる状態」とされています。アルコールの影響は、精神面にも身体面にも及び、仕事があるのにお酒を飲んでしまったり、飲酒運転をしてしまったりと生活面にも支障が出てきます。
アルコール依存症の恐ろしいのは、体内からアルコールが抜けたときに最も症状がひどくなることで、これを「禁断症状」と言います。禁断症状は、手足のふるえ、多量の発汗、吐き気、イライラ、幻覚、幻聴などが特徴です。こうした不快な症状を抑えるために、再びお酒を飲んでしまい、飲酒から抜け出せなくなってしまいます。これは薬物中毒と変わりません。
また、アルコール依存症の人には自分の病気を認めたがらないという特徴もあります。このため、家族が病院に行くよう勧めても嫌がり、症状が悪化してしまうことも少なくありません。セルフチェックなどで、本人に自覚を促すことも大切です。
・アルコール依存症の判断基準
アルコール依存症のセルフチェックにはいくつかの方法があります。その中で、米ジョンズ・ホプキンス病院が公開している自己診断法を紹介します。3つ以上当てはまるとアルコール依存症の危険性があるとのことですから、お酒の量を減らす必要があります。4つ以上当てはまれば、病院で診察を受けたほうがいいでしょう。
1.酒を飲んで仕事をサボることがある
2.飲んで家庭に波風が立つことがある
3.飲んで人から不評をかう
4.飲んだ後で深く後悔する
5.毎日、同じ時間に飲みたくなる
6.飲まないと眠れない
7.翌朝また飲みたくなる
8.外で一人でも飲む
9.飲むと家庭のことに無関心になる
10.酒のため経済的危機に陥ったことがある
11.おじけを除くために飲む
12.自信をつけるために飲む
13.不安からのがれるために飲む
14.飲むと友人を見下したくなる
15.飲むと仕事の能率がひどく下がる
16.飲むと向上心がなくなってしまう
17.飲んで完全に記憶を失ったことがある
18.飲んで仕事上のミスをしたことがある
19.飲んで医者にかかったことがある
20.酒のため病院に入院したことがある。
★3項目該当:アルコール依存症の危険あり
★4項目以上該当:アルコール依存症の可能性がきわめて高い