誰にも言えない…外面の良い夫は、実は酒乱 限界に達した妻「子どもを守るため離婚したい」【夫婦問題研究家がアドバイス】

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「いい旦那さんで羨ましい」と周囲から評判のよい夫は、お酒を口にすると別人のように変わってしまうそう…。今後子どもたちに被害が及ぶ可能性も考え、離婚を考える女性から相談がありました。これまで4万件以上の相談に答えてきた離婚カウンセラー・夫婦問題研究家の岡野あつこさんがアドバイスします。

【相談】「いい旦那さんでうらやましい」なんて言われるけれど

ハッキリ言って、もう限界です。夫と別れたい気持ちでいっぱいなのですが、我慢したほうがいいのでしょうか。

私は38歳、小学生の子どもが二人いて近所の飲食店で平日は毎日パートとして働いています。夫は1歳年上の会社員です。夫は会社では人当たりもいいようですし、上司にもめぐまれたこともあって、順調に昇給や昇進をしているようです。そのせいか、夫の会社の人たちに会うと「いい旦那さんでうらやましい」「奥さまはお幸せですね」などと言われることが少なくありません。

でも、事実はまったく違うのです。誰にも打ち明けていないのですが、実は夫はとても酒癖が悪く、妻の私も手がつけられないほどなのです。会社の帰りなど、外で飲むときは必ずひとりなので、自分の酒癖の悪さに自覚はあるようです。

ですが、まともに帰宅できたことは一度もありません。財布やスマホをなくしたり、どこかで傷をつくってきたり……。そして帰宅後はだいたい大声でわけのわからないことをわめき散らし、家具にぶつかったりつまずいたりして、そのままリビングで寝てしまいます。

警察から電話がかかってきて迎えに行ったことも数知れません。迎えに行った私に、暴言を吐いたあげく、自分が履いていた靴を投げつけてきたこともありました。

夫の帰宅は遅い時間帯なので、子どもは寝ています。子どもたちが夫の醜態にまだ気づいていないのと、夫が私にぶつける暴言を聞かれていないことは不幸中の幸いだと思っています。

ですが、このままでは父親の正体がわかるのも時間の問題ですし、子どもたちに被害が及ぶ可能性も考えられます。それが現実になる前に、夫とは別れたほうがいいのかもしれないと思うようになりました。

私には頼れる親がいません。今の私の収入では、シングルマザーとして二人の子どもを育てていかれるだけの経済力もありません。だからこそ、離婚後の生活に不安は尽きず、別れることに二の足を踏んでしまうのです……。

【岡野さんの回答】 離婚を視野に入れ、具体的な行動にうつす

離婚はしないにこしたことはない――これは4万件以上の夫婦問題を解決に導いてきている私の信念です。ですが、夫婦のなかには、むしろ離れたほうが関係が改善するケースがあります。その代表的な例が「パートナーが酒乱の場合」です。

酒乱は簡単に治るものではないといわれています。だからこそ、離婚を覚悟して、夫婦が心をひとつにして本気で向き合うことが求められます。

離婚を覚悟した後、まずすべきは別居です。実家に頼ることができないのであれば、自分と子どもが住む家を探すことからのスタートです。

部屋を借りる場合の相場は、1カ月の家賃の5~6倍の費用を準備しておくと安心でしょう。借りる家を探しながら、費用を貯めていくようにします。

住む場所が確保できて、実際に家を出た後は、調停に申し立てて婚姻費用の分担として生活費を確保します。これで当座の生活費を捻出することが可能になります。

その後は、生きていくための仕事を探しましょう。ここで気をつけたいのは、心身ともに健康でいることです。体調不良で動けなくなると、考えていたはずの予定が思い通りに運ばなくなるからです。

栄養も休息もしっかりとったうえで、「なんとかなるはず」というポジティブなマインドを持ち、メンタル面のコントロールにも気を配りましょう。

こうしたプロセスを踏んで、「あなたがお酒をやめなければ、私はこのまま本気で離婚します」という姿勢を見せていくことが、夫の心を動かすことにつながるもの。大事な妻や子どもを失いたくないという気持ちが強ければ、お酒を断つように行動をはじめるでしょう。

そのときがきたら、「パートナーの過ちを許す」ということを考えましょう。相手を許し、家族で支えた先に、あなたが望む幸せが待っていることもあるのです。

◆岡野あつこ(おかの・あつこ) 離婚カウンセラー・夫婦問題研究家/課題解決型マッチングメディア「リコ活」アドバイザー
「離婚しないに越したことはない! 」をモットーに、4万件以上の結婚、離婚、再婚相談を受け、数多くの夫婦問題を解決に導く。カウンセラー育成にも力を注ぎ、「マリッジカウンセラー、夫婦問題カウンセラー養成講座」を開講している。

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