住まいをより快適にするために行うリフォームですが、いざ完成したときに「もっとこうしておけばよかった…」と後悔した経験はありませんか。株式会社ベルテクノ(東京都港区)が運営するリフォーム情報メディア『アンドリフォーム』が実施した「リフォーム後の後悔」に関する調査では、リフォーム全体に満足している人が6割強にのぼった一方、約4人に3人が何らかの「後悔」を抱えていることが判明。満足している人の中でも、「やり直したい」と感じる人が少なくないことが分かりました。
調査は、住宅リフォームの経験がある377人を対象として、2026年8月にインターネットで実施されました。
その結果、全体の75.9%が「リフォーム後に後悔したことがある」と回答しました。
ただし、これは「リフォーム自体が大失敗だった」という意味ではありません。実際、66.3%の人が「リフォーム全体には満足している」と回答しています。
注目すべきは、リフォーム全体に満足している人のうち、64.8%もの人が「一部分には何らかの後悔を抱えている」という点です。
設備が新しくなって快適になったものの、「収納が少し足りない」「コンセントの位置が惜しい」といった細かなギャップを感じやすいのがリフォームのリアルな実態のようです。
後悔があるとした人の「最も後悔しているリフォーム箇所」としては、調理台の高さ、収納量、通路の幅、そして家電の配置やコンセントの位置など、決めるべき要素が非常に多い「キッチン」(26.2%)が最多となったほか、「浴室」「トイレ」(いずれも12.9%)も上位に挙げられました。
自由回答でも「身長に合わず作業しづらくなった」「調理家電のコードが邪魔で延長コードが手放せない」といった、日々の家事ストレスに直結する声が多く寄せられています。
ただし、この結果だけで「キッチンはほかの場所より失敗しやすい」とは断定できません。
リフォーム後の後悔は、場所だけでなく、その理由にも表れています。「リフォームで後悔・不満を感じた理由」として挙がったのは、「想定より費用が高くなった」(21.3%)、「見た目がイメージと違った」(18.5%)、「色や素材の選択を間違えた」(18.2%)でした。
「想定より費用が高くなった」という後悔が最も多かった背景には、リフォーム特有の追加工事や、設備のグレードアップなどが考えられます。
自由回答でも「システムキッチンを当初の見積もりに入っていた商品からショールームで勧められた高価格の商品に変更しました。予算を大きく超えましたが、後から考えると機能はそれほど変わらなかったため後悔しています」という声が見られました。
上位商品には魅力的な機能が備わっていることもありますが、価格差に見合う効果を実感できるとは限りません。
同社は、「ショールームで選ぶ際は、追加される機能と価格差を確認し、本当に必要なものかを判断することが大切です」とコメントしています。
また、「見た目がイメージと違った」「色や素材の選択を間違えた」という後悔についても、小さなサンプルで見た色と、壁や床など広い面積に施工した色では、明るさや印象が異なることや、照明の色や自然光の入り方によっても見え方は変わるため、可能であれば、ショールームや施工事例で実物に近い状態を確認し、床・壁・建具・設備を組み合わせたときの見え方まで検討したいところです。
そのほか、「コンセントや照明の位置・数が不便」(15.7%)という回答には「リビングのコンセントの位置や数を深く考えずに決めてしまい、実際に暮らし始めるとテレビやソファ周辺のコンセントが足りませんでした。延長コードで見た目が悪くなり、照明スイッチも生活動線からずれていて不便を感じています」という声も聞かれました。
コンセントやスイッチは、図面上では問題がないように見えても、家具や家電を配置すると使いにくくなることがあります。数を増やすだけでなく、家具や家電を置いた後にも無理なく使える位置にあるかを確認することが重要です。
また、リフォーム前には、次のような項目を図面に書き込んでおくと、配置の失敗を防ぎやすくなります。
・冷蔵庫や電子レンジなど大型家電の位置
・炊飯器や電気ケトルなど、同時に使う家電の数
・テレビやインターネット機器の配置
・ベッドやソファなど大型家具の位置
・掃除機やロボット掃除機の充電場所
・スマートフォンやパソコンを充電する場所
・照明スイッチを操作する生活動線
現在使っている家電だけでなく、将来増える可能性がある家電についても考えておくと安心です。
最後に、「もう一度同じリフォームをするなら何を変えたいですか」と尋ねたところ、「別の商品・設備を選ぶ」(26.2%)、「色や素材を変える」(24.1%)、「コンセントや照明を増やす」(17.5%)が上位に並びました。
そのほかでは、「別の業者を選ぶ」(16.4%)という回答も見られ、「希望した工事の一部を『対象外』と言われたため、可能な範囲だけ施工してもらいました。しかし、後から別の業者へ問い合わせると、施工済みの箇所を含めてすべて対応でき、価格も安くなると知りました」といった意見が寄せられました。
同じリフォームでも、業者によって対応できる工事や提案内容、見積金額が異なる場合があるため、1社だけで契約を決めるのではなく、複数社から提案や見積もりを取り、工事範囲や費用を比較することが、後悔の防止につながることが示唆されました。