生成AIの登場により、システム開発の現場における業務効率化は劇的に進んでいます。IT人材の採用支援サービスを提供するレバテック株式会社(東京都渋谷区)が実施した「業務におけるAI活用」に関する実態調査によると、AIがコードを書けるようになった一方で、「最終的な品質担保は人間が担うべき」と考えるITエンジニアが圧倒的多数を占めることが分かりました。
調査は、全国の20~50代のITエンジニア572人を対象として、2026年5月にインターネットで実施されました。
調査によると、業務で「毎日使用している」(43.4%)、または「週に数回使用している」(28.3%)としたエンジニアは合わせて7割以上に達し、すでにAIが現場の標準ツールとして定着している実態が浮き彫りになりました。
主な「活用領域」としては、「技術調査・情報収集」(41.1%)、「コーディング・実装」(40.9%)、「ドキュメント・仕様書作成」(28.0%)が上位に。また、「利用されているAIツール」は、「ChatGPT」(58.7%)、「Copilot Chat」(43.6%)、「Gemini」(38.3%)が上位に挙がりました。
さらに、AI活用によって「業務負担が減った」と感じているエンジニアは41.2%。その理由としては、「コーディング・実装作業の効率化」(54.2%)や「単純なバグ修正やリファクタリングの削減」(45.8%)が挙がっており、AIが下作業や定型作業を強力にサポートしていることがうかがえます。
AIによるコード生成が精度を増す一方で、「人間によるレビューは必要」としたエンジニアは81.1%。加えて「今後も人間によるコードレビューは必要」としたエンジニアは実に95.5%に達しました。
「今後も人間によるレビューが必要な理由」としては、「AIの判断だけでは、ビジネス要件やユーザー文脈を十分に担保できないため」(66.4%)が最も多く、次いで「セキュリティや品質に関する最終責任は人間が負う必要があるため」(43.8%)、「システム全体の整合性やアーキテクチャ判断には人間の関与が必要なため」(37.9%)が続きました。
AIによるコード生成が進むなかでも、ユーザー視点でのサービス設計やリスク判断、最終的な意思決定など、人間ならではの役割が引き続き求められていることが分かります。
調査を実施した同社は、「AI時代におけるITエンジニアの価値は、単にコードを書くことではなく、技術知見を踏まえた判断や最終的な意思決定を担う役割へとシフトしつつある」とコメント。
AIによって作業の効率化が進むからこそ、「その実装が本当にビジネスやユーザーにとって適切か」を見極める人間の目と判断力が、今後一層重要になっていきそうです。