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119番から救急隊到着まで10分 命をつなぐ「浮いて待て」 助かる確率を上げる意外なコツは?

瀬戸 ゆきほ 瀬戸 ゆきほ

水難事故にあったとき、どうすれば助かる確率が上がるのか、ご存じだろうか。

119番通報から救急隊が現場に到着するまで、全国の平均時間は約10分。もし落水してしまった場合、その時間を自力で生き抜かなければならないのだ。

SNSで今、話題になっているのは、そんな力を培うための「浮いて待て10分間チャレンジ」

沖縄県の児童たちがプールで真剣に訓練する動画に対し、SNSユーザーからは「実用的な知識!」と多くの反響が寄せられ、現在までに約7000件のいいねを獲得した。水難事故の多い沖縄で、14年にわたり2万人にこの技術を伝えてきた一般社団法人UITEMATE沖縄の理事であり、投稿者の又吉りょうさんに話を聞いた。

――なぜ「10分間」浮く練習が重要なのか。

又吉:水難事故の多くは、着衣のまま発生します。服を着た状態での重さや、水の抵抗を知らずにパニックになることが、溺れる最大の原因。オランダでは幼少期にこの技術を習得させますが、水難事故防止に力を入れる沖縄でも同様に、この教育を行っています。訓練では、救助が来るまでの時間を想定し、10分間は誰一人声を出さないというルールで行います。静寂が集中力を高め、児童がやり遂げた姿に、先生が感動することもあります。

――長く浮き続けるための科学的なコツは? 

又吉:実は、人間の体が水面から出せるのは、全体のわずか「2%」と言われています。その貴重な2%を鼻と口に集中させるために、あえて頭をしっかり水に入れ、あごを上げることが重要です。水を怖がってあごを引くと、頭が水面に出てしまい、肝心の鼻と口が沈んでしまいます。姿勢は「大の字」から、少し腕を上げる「バンザイ」の状態にすると、バランスが取りやすくなります。

――「靴を脱がない」というアドバイスも意外でした。

又吉:靴やサンダルは実は浮力になるので、脱がずにそのまま利用するのが正解。ただし、「浮いて待て」はあくまで最後の手段。どんなに技術があっても、水辺では必ずライフジャケットを着用してください。大人が目を離さなければ、子どもの事故はほぼ防げます。知識と技術を身につけ、境界線を超えない備えをしてほしいです」

   ◇   ◇

投稿には「25メートル泳ぐより、これを教えてほしい」「浮き方を知るのが大事」「子どもにやらせた」などのコメントが殺到した。

まさに「知っているかどうかが、助かるかどうかの境界線」。この夏、楽しいレジャーを悲劇に変えないために、正しい「浮き方」という一生モノの武器を身につけておきたい。

▽又吉りょう Threads
https://www.threads.com/@matayoshi_ryo

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