「働かなくてもいい状況であっても働きたい」層は年齢とともに高まる――そんな調査結果が株式会社マイナビ(東京都千代田区)による「シニアのアルバイト」に関するライフエンゲージメント調査でわかりました。調査からは、シニア層が経済的な理由だけでなく、健康や社会とのつながりを求めて前向きに働く姿が浮き彫りになる一方、就職活動や実務において「年齢の壁」に直面している現状も明らかになりました。
調査は、アルバイト就業中の60~70代の男女2155人を対象として、2026年2月~3月の期間にインターネットで実施されました。
はじめに、「働かなくてもいい状況であっても働きたいですか」と尋ねたところ、他の年代に比べてシニア層は働くことへの意欲が高い傾向が見られました。特に男性の70代(50.7%)、女性の60代(44.4%)において、「働かなくても働きたい」という回答が多数派を占めており、シニア層の就労意欲が非常に高いことがわかりました。
「働かなくても働きたい」と答えたシニアに「アルバイトの目的」を聞いたところ、男女ともに「健康維持のため」(男性45.7%、女性48.8%)、「健康的な生活リズムを作るため」(同42.4%、44.7%)、「自分の生活費のため」(同43.9%、42.5%)が上位に挙がりました。
自由回答からは、アルバイトが単なる収入源としてだけでなく、「安心感や生きがいを得る第2の居場所」として機能している様子がうかがえます。
「仕事を続けることで社会とつながっていると思え、孤独感から解放されていると感じる」や「家にいてもやることがない。社会とつながっていたい」など、働くことが「健康の不安」や「孤独の不安」を和らげる大きな役割を果たしているようです。
実際に、シニアの58.7%が「アルバイトによって生活の質(QOL)が向上している」と回答しており、特に女性では62.8%と6割を超えていました。
しかし、前向きに働くシニアが多い一方で、雇用側や職場環境における課題も浮き彫りになっています。
シニアのアルバイト就業者の2人に1人以上(55.8%)が「アルバイト探しの際(応募時など)に年齢の壁を感じる」と回答。さらに、採用された後の実際の業務においても、4人に1人以上(28.1%)が「年齢の壁を感じたことがある」と答えており、働く意欲や能力があるにもかかわらず、年齢を理由に就業の機会や業務の幅が狭められている可能性が示唆される結果となりました。