「読書歴半年の本棚です。
まだ10冊くらいしか読めてなくてほとんどが積読本です」
大量の本を“大人買い”! そんな夢のような積読本棚の写真を20代男性のヤマトさん(@ishicyan096096)がXに投稿し、大きな反響を呼んでいます。
前列がスライドするタイプの2層構造の白い本棚に並べられた書籍がズラリ250冊以上。ハードカバーの小説や文庫、文芸誌や脳科学の本、辞書に至るまでジャンルは様々ですが、どうやらミステリーやサスペンス、社会派小説が多そうな雰囲気。
この投稿に、
「これからたくさんの読書体験できると思うとワクワクしますね!」
「増刊とはいえ『本の雑誌』がある あれは活字中毒症には麻薬みたいな雑誌」
「今からこの名作達を読めるとか最高ですね」
「将来が有望すぎる本棚」
「積読は次何読もうかなと選べるのがたのしいところですね」
など、読書の楽しみを共有できそうな方々からのコメントが続々と寄せられています。
なにがきっかけで本を読んでみようと思ったのか……「昨年の冬のボーナスで大人買いした」というヤマトさんにお話を聞いてみました。
小学生の頃に挫折した小説に改めて挑戦して…
――これだけの本を購入するに至ったきっかけは?
映画館で、『爆弾』を観たことでした。作品がとても面白く、後日その映画が、呉勝浩先生の小説を原作としていることを知り、「他にもこんなに面白い小説があるのではないか」と興味を持ったのが、小説を読み始めた最初のきっかけです。実は、原作の『爆弾』はまだ読めておらず、これから読むのをとても楽しみにしています。
――では、最初に読まれたのは?
京極夏彦先生の『姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)』でした。この作品を選んだ理由には、少し思い出があります。僕は幼い頃から妖怪が好きで、小学生の頃、本屋で妖怪の名前がタイトルになっていることに惹かれてこの本を購入していました。しかし、当時の自分には内容が難しく、数ページ読んだだけで挫折してしまったんです。
そのことを思い出し、「大人になった今なら読めるかもしれない」と改めて挑戦したところ、その面白さに衝撃を受けました。分厚い本にもかかわらず最後まで夢中で読み進めることができ、緻密な伏線回収や怒涛のラストを読んだとき、「小説ってこんなに面白いものなんだ」と価値観が変わりました。
ーーちなみに、子ども時代は?
小説などの本を読むことはほとんどありませんでした。しかし、漫画は大好きで、小学生の頃から毎日のように読んでいました。読書習慣という意味では小説ではなく、漫画に親しんでいた子ども時代でした。
――それが、時を経て価値観が変わったと!
本が面白いと気づいてからは、本屋大賞の受賞作やYouTubeなどでおすすめされている作品を中心に、気になった本を次々と購入するようになりました。本にハマったのがちょうど12月だったこともあり、冬のボーナスのタイミングと重なったため、「せっかくなら読みたい本をまとめて買おう」と思い、大人買いをしたという経緯です。
――お好きな作家さんはいらっしゃいますか?京極夏彦先生の本が多いような…。
まだ好きな作家さんと言い切れるほど多くの作品を読めているわけではありませんが、現時点では京極夏彦先生が一番好きです。独特の世界観や緻密に積み重ねられていく物語、そして最後にすべてがつながる構成に引き込まれました。これからもっとさまざまな作品を読んで、お気に入りの作家さんを増やしていきたいと思っています。
――購入する本はどのようにチョイスを?
小説についてはまだ詳しくないため、本屋大賞などの受賞作品や、YouTubeで紹介・おすすめされている作品を参考にすることが多いです。「まずは間違いないだろう」という安心感があり、そこから読むようにしています。
また、書店を見て回るのが好きなので、帯のキャッチコピーやあらすじ、タイトル、装丁(ジャケット)を見て「面白そう」と感じた本は、直感で購入することもあります。
――新品or古本、紙or電子書籍などのこだわりは?
本棚に並んだ本を眺めるのも好きなので、比較的書店で新品を購入することが多いです。メルカリなどで購入することもあります。特にシリーズ作品は、状態の良いものがまとめて出品されていれば、古本を選ぶことも多いです。
また、漫画は電子書籍で読むことが多いですが、小説は断然紙派です。ページをめくりながら少しずつ読み進めている感覚が好きで、そのほうが読書へのモチベーションも高く保てるように感じています。
――どういったタイミングで読書を?
基本的に隙間時間や暇な時間にすることが多いです。趣味が筋トレくらいなので、筋トレをしていない時間や予定のない時間は、自然と本を手に取ることが増えます。
また、仕事に関する資格の勉強もしているため、勉強などのやるべきことを終えた後の息抜きとして読むこともあります。電車通勤なので、通勤や退勤の移動時間も読書をすることが多く、自分にとって読書は日常の隙間時間を有効に使える大切な趣味になっています。
――ちなみにこちらの本棚はいつ購入を?
たしか中学生くらいの頃に購入したと思います。当時は小説はまったく読んでおらず、本棚に並んでいたのはすべて漫画でした。決め手は「たくさんの漫画を収納できる本棚が欲しい」という理由だったと記憶しています。
その後、社会人になって一人暮らしを始める際に、漫画はすべて売却したため、本棚にはしばらく何も入っていない状態でした。しかし、今回小説にハマったことをきっかけに少しずつ本を集め始め、今では本棚はすべて小説で埋まっています。同じ本棚ですが、中身が漫画から小説へと大きく変わり、自分の読書遍歴を表しているようで気に入っています。
――今回の投稿に関して大きな反響があり、みなさん「未読の積読量」を羨ましく思っておられるようです。
今回の反響を通して、本棚を見るのが好きな方が本当に多いんだなと実感しました。おすすめの本だけでなく、並びや蔵書そのものを楽しんでくださる方が多く、とても嬉しかったです。
今後は、まず画像に写っている本をすべて読破することが目標です。それ以外の作品については、まだあまり考えていなくて。自分は読むスピードがそれほど速くないので、今ある本だけでもおそらく1年以上は楽しめると思っています。その間に新しい作品との出会いがあれば、少しずつ本棚に加えていきたいです。
◇ ◇
最初に読了した10冊は、『姑獲鳥の夏』『魍魎の匣』『狂骨の夢』『鉄鼠の檻』『テスカトリポカ』『コンビニ人間』『告白』『アリアドネの声』『二木先生』『殺戮にいたる病』だそう。このラインアップに反応した方々からも、読後の感想やおススメの書籍についてなどコメントが寄せられています。
「隙間時間はついついスマホ…」になりがちな昨今ですが、筋トレや仕事、資格勉強や通勤の合間に読書…と効率よく有意義に過ごされている姿は、日常に読書を上手く取り入れるお手本のよう。自分のペースで読んでいけるのも積読の良い所ですよね。
ちなみに、「マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングがおこなった「読書」についての調査によると男女とも20代~60代の約4~5割が1冊未満。
そんななか、男性20~30代、女性30代は「1冊以上」が半数を超えています。本を選ぶ際、50~60代は「好きな作家」で選ぶのが多かったのに対して、ほかの世代よりも20代は「SNSで話題」で選ぶことが多い結果に。思ったよりも読書へのきっかけは若い世代の方が多いのかもしれません。
本は財産。これからの読書体験もきっと人生を豊かなものにしてくれるのではないでしょうか。
■ヤマトさんX https://x.com/ishicyan096096
読書に関する調査(2025年)
調査手法:インターネットリサーチ
(クロス・マーケティング セルフ型アンケートツール「QiQUMO」使用)
調査地域:全国47都道府県
調査対象:20~69歳の男女
調査期間:2025年10月3日(金)~10月5日(日)
有効回答数: 本調査1,100サンプル
https://www.cross-m.co.jp/report/trend-eye/20251008book