日々、我々が出したごみを回収してくれているごみ収集車。社会に欠かせない重要なライフラインの一つだが「汚い」からと一方的なイメージで忌避する人がいることも事実だ。今、SNS上で大きな注目を集めているのはそんなごみ収集車のイメージをデザインで一変させた事例だ。
「ごみ収集車に花でも描いて欲しいと言われたけど、それでイメージよくなるんか、、、と。だったらもっと視座高くして、ごみを捨てるという行為を変換して、たとえば食べさせるとかにすると、親子の会話にもならんかな、そこまでやってイメージよくなるんじゃないかと」と自身の体験を紹介したのは株式会社MITAIクリエイティブディレクターの三井陽一郎さん(@mitsui_yoichiro)。
三井さんは2014年に某社のごみ収集車のデザインを担当。「子どもの頃からパッカー車の入り口が生き物の口にしか見えなかった」という視点から、車体をリサイクル怪獣「グルンパ」に仕立てた。すると、それまでは「汚いから放課後に来てくれ」と言っていた小学校が、グルンパを指名で呼ぶようになったのだという。
三井さんに話を聞いた。
――当時のグルンパへの反響は?
三井:小学校から嫌われてたごみ収集車が人気者になったり、まちの人に手を振ってもらったりと、まるで生き物みたいに接してもらっていたようです。
――ご投稿に対し大きな反響がありました。
三井:単純にかわいいという声もうれしかったですが、「デザインとはこういうこと!」みたいなのはよりうれしかったですね。でもデザインというのは本来、見た目というかアウトプットが全てですので、「かわいい!」って単純に喜んでもらえるのが一番かもですね。
それで今回こんなに大きな反響をいただいたので、やってみたいという方々に向けてデザインデータを提供するなど、広がる仕組みを作れないかと思っています。グルンパによって職業のイメージが変わり、ごみを捨てるという行為を、グルンパに食べさせてあげるに変えられました。これによって関わる方々の幸福度が上がったと思っているので、課題解決とまでは言いませんけど、クリエイティブで社会がちょっと良くなったのではないかと思っています。
◇ ◇
SNSユーザーたちから
「ご指名で呼ばれるとはすごい! これなら子どもたちもごみ回収に興味持ってくれそうですね」
「私は今までいくつかの保育園で働いてきましたが、ごく普通の塗装でもパッカー車は子どもたちに大人気です。お散歩のときに出会うと、作業が終わるまで列は動かず、最後全力で手を振ってお見送りします。収集の職員さんはヒーロー。こんな素敵なパッカー車が来たらますます人気者ですよ」
「もしかして、制作する側の作業工数も考えて再現しやすいシンプルなデザイン、少ない色数にするところまで考えてデザインされてます?」
など数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。
当時は費用面の問題で「グルンパ」にできなかったそうだが「権利とか言わないので、どなたかやりませんか。パッカー車を運転する人もヒーローになれるので」と三井さん。このデザインがより広がってくれるよう願いたい。
【三井陽一郎さん関連情報】
▽Xアカウント
https://x.com/mitsui_yoichiro
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https://note.com/mitsui416