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道端で子猫が絶命、草むらから聞こえた「ミー」という別の小さな声→生き残った1匹を保護 10年後は5匹の猫のボス的存在として君臨

梨木 香奈 梨木 香奈

亡き愛猫の名前にちなんで「キビ」と命名

連休が明けると、ようやく動物病院へ連れて行くことができました。健康診断と便の検査を行った結果、診断は「細菌性胃腸炎」。注射を打ってもらい、整腸薬や高栄養価のフードを処方されました。

病院から帰宅すると、子猫は少し疲れた様子を見せていました。飼い主さんはこのタイミングで、この子に「キビ」という名前を贈ることに決めます。由来は、かつて工房で暮らしていた先住猫「ゴマ(胡麻)」くんに面影がよく似ていたことから。その弟分として、同じく穀物にちなんだ名前が選ばれました。

その後のキビくんは、飼い主さんのふわふわとしたお腹の上で寝そべるのがお気に入りのスタイルに。優しい飼い主さんと温かい先住猫たちに囲まれながら、すくすくと成長を遂げていきました。

10年後の今、たくましく成長したキビくん

そんなキビくんも、今年7月でいよいよ10歳の大節目を迎えます。今では、工房で暮らす5匹の猫たちの中で最も体が大きく、すっかり頼れるボス的な存在になりました。

「少し威張ることもありますが、根はとても甘えん坊で、本当にかわいい子です」

体がどれほど大きくなっても、甘えん坊な気質は子猫のころのまま。飼い主さんに抱かれ、頭を撫でられていたあの日の面影は、今もキビくんの瞳の中に確かに息づいています。

道端できょうだいを失い、その傍らで震えていた小さな命。あの日、飼い主さんが聞き取ったかすかな「ミー」という声は、キビくんが未来へと力強く生きるための、始まりの産声でもありました。

「これからも末永く、健康で長生きしてほしいと心から願っています」

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