相手を「大人」として接すること
認知機能が衰えていたとしても、相手を「大人」として接するべきだと、ケアの言葉屋さんは言う。
「言葉使いについては、『親しみやすさ』と『馴れ馴れしさ』を明確に区別した、敬意のある丁寧な言葉(敬語)が基本だと考えています。過剰にかしこまる必要はありませんが、ベースには必ず『大人の関係性』があるべきだと思います。
レクリエーションに関しては『選択の自由』と『その人の歩んできた人生(生活史)』に対する尊重が理想です。幼稚園のような一律の集団レクではなく、ご本人が本当に好きなことを見つける個別対応が重要です。
例えば、かつて好きだったプロ野球のナイター中継を一緒に楽しむ時間を作ったり、その方の趣味嗜好に合わせた『大人としての余暇』を提供できるのが理想だと考えています」(ケアの言葉屋さん)
その人の人生に対して「誠実に向き合うこと」
今回の投稿に対して多くの反響があったことについて、「介護のあり方について、疑問や関心を持ってくださっている方がこれほど多くいらっしゃることに確かな希望を感じています」と、ケアの言葉屋さん。
「介護は決して『ただのお世話』ではなく、相手の尊厳を守り、その人らしく生きるための『専門的なサポート』です。現場は多忙で、常に完璧なケアができるわけではありません。僕自身、質を求めるあまり葛藤することがあります。
しかし、完璧でなくても目の前の方の人生に対して、『誠実に向き合うこと』だけは妥協してはいけないと、今回の反響を受けて改めて感じています」(ケアの言葉屋さん)
現在の70代はユーミンや矢沢永吉らと同世代の、いわゆる「ビートルズ世代」。
デイサービスや老人ホームの利用が可能になる65歳なら、「24時間戦えますか」を地で行く時代を働き抜き、バブルを謳歌したW浅野世代だ。
そんな世代にも、「ぬり絵」や「童謡」や「折り紙」が「脳を活性化させるもの」になり得るのだろうか。
ケアの言葉屋さんの投稿通り、介護業界もそろそろ「古いままの悪習」を一新すべきタイミングにあるのかもしれない。