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「高齢者は、折り紙と塗り絵が好き」←YAZAWAやビートルズ世代でも?介護の現場は「そろそろ更新すべきでは?」

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

高齢者が集うデイサービス(通所介護)や老人ホームでは、脳を活性化させるためのレクリエーションとして、「童謡」や「ぬり絵」などが採用されている。

だが、笑顔で対応する介護士さんたちに反して、当の高齢者の多くは無表情で「レクリエーション」の時間を過ごしている場合もあるという。

そんな介護業界の「古いままの常識」に疑問を呈するポストをX(旧Twitter)に投稿したのは、有料老人ホームなど14年以上介護の現場を経験している、ケアの言葉屋(@Carekoto17)さん。

「こんな子どもだまし、やらせるな」

「『お年寄りは、折り紙とぬり絵が好き』

 介護業界に蔓延るこの呪い、そろそろ終わりにしないか。

介護の現場で働いてきて、ずっと強烈な違和感があった。フロアに集められ、童謡を流され、ぽんぽんと風船を打ち合う時間。これに参加しないと「意欲低下」と記録される。

いや、ちょっと待ってくれ。 若い頃はバリバリ働いて、週末は競馬場で怒号を飛ばし、夜は酒をあおっていたような人が、施設に入った途端『ちゅーりっぷ』を歌って喜ぶと本気で思っているのか。

以前、ある80代の男性入居者が、スタッフから渡されたぬり絵を床に叩きつけたことがあった。 『こんな子どもだまし、やらせるな』と。 

周りのスタッフは『認知機能の低下による易怒性』と片付けようとした。でも、違うと思う。プライドの問題。

僕は翌日、その人に競馬の専門紙を渡してみた。 すると、老眼の目を細めながら血統や過去のデータを見比べ、『この馬は前走のパドックがどうのこうの』と、僕と1時間以上も熱く語り合った。 その時のギラギラした目の輝き。これこそが『生きる意欲』じゃないだろうか」

<ケアの言葉屋さんのXの投稿より>

介護業界の「悪き習慣」

ケアの言葉屋さんのポストは、835万以上表示され、「よくぞ言ってくれました」といった共感の声が殺到した。

投稿についてケアの言葉屋さんに詳しく聞いたところ、「高齢の方を無意識に子ども扱いしてしまう幼児語」や、「一律に童謡を歌うようなレクリエーション」に長年強い違和感を覚えていたという。

「介護業界では、幼児語での声かけや、一律で童謡を歌うような『子ども扱い』が推奨されているわけではまったくありません。むしろ厚生労働省の指針でも、『尊厳の保持』が最重要視されており、1人の人生の先輩として、高齢者への敬意を持った対応が求められています。

では、なぜそれが現場に残っているかというと、かつての『介護=お世話・保護』という価値観の名残です。認知機能が低下した方に対して、『わかりやすく、優しく接しよう』とするあまり、『子どもに接するような態度』へと歪んで定着してしまったという、悪しき慣習だと捉えています」(ケアの言葉屋さん)

介護現場で働く方々の中には、ケアの言葉屋さんと同じく、現状の「レクリエーション」や「言葉使い」に疑問を感じている人は少なくないという。

「特に他業界から転職してきた方や、現場に入ったばかりの新人職員は強い違和感を覚えることが多いです。しかし、ベテラン職員が悪気なく(むしろ良かれと思って)幼児語を使っている環境下ではなかなか指摘しづらいのが現実です。

また、日々の業務に忙殺されるうちに、その違和感が麻痺してしまったり、『おかしい』と思いながらも声を上げられない葛藤を抱えていたりする介護職は少なくありません」(ケアの言葉屋さん)

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