大切な存在と、生まれ変わった姿で再び出会えたら...そんな想像をしたことがある人は多いのではないでしょうか。SNSで話題となっている『シロという名の犬』(作:大友しゅうまさん)は、そんな「生まれ変わり」が意外と身近にあるのかもしれないと感じさせてくれます。同作は、読者から投稿されたエピソードを元に描いた作品で、400件以上のコメントが寄せられました。
物語は、主人公の少女が幼い頃、父親が子犬を連れて帰ってきたことから始まります。「シロ」と名付けられたその犬は、青い目をした白く美しいハスキー犬でした。最初は少し怖がっていた主人公も、散歩を通して次第に心を開き、気付けばかけがえのない存在になっていました。
やがて主人公は進学を機に上京しますが、帰省のたびにシロとたくさんの時間を過ごします。主人公が東京へ戻る日、玄関先で「またね」と声をかけると、シロは「はいよ」と言わんばかりに、いつもクイっと頷くのです。そんな賢さと愛らしさを持つ犬でした。
そんなシロは数年後、両親に見守られながら静かに息を引き取ります。そのとき主人公は東京におり、最期に立ち会えなかったことを深く悔やむのでした。それからさらに3年の月日が流れ、主人公はPC修理の仕事に就きます。
ある日、依頼を受けて訪れた家で、黒いラブラドールと出会いました。人懐っこく、作業中も背中にぴったりと寄り添ってくるその犬に、依頼主は驚いた様子で「珍しいわね。この子、私以外には全然懐かないのよ」と言います。
主人公が「かわいいですね」と話す間も犬は寄り添って離れませんでした。犬の名前を尋ねると、依頼主から「シロ」だと教えられ、主人王は驚きます。思わず「黒いのに?」と主人公が聞き返すと、依頼主は「なんとなく“シロ”って感じがしたのよ」と笑うのでした。そして、その犬が3歳だと知ると、主人公は「うちのシロが死んだのも3年前…いや、まさかね...」と考え、胸騒ぎを覚えます。
その後、作業を終えた主人公は、玄関で犬に「またね」と手を振ると、その犬も「はいよ」と言わんばかりに、クイっと頷いたのです。その瞬間、主人公は「間違いない…シロだ!」と、確信します。シロが生まれ変わり、別の場所で幸せに暮らしていると思った主人公は、喜びを噛みしめながらその場を後にしたのでした。
読者からは「涙が止まらない」や「たとえ会えなくても、他の誰かと幸せに暮らしているならそれでいい」など感動の声が多く寄せられています。
そんな同作について、作者の大友しゅうまさんに話を聞きました。
「生まれ変わって、もう一度会いに来てくれる」というテーマに強く惹かれた
―同作を描こうと思われたきっかけがあれば教えてください。
このお話を読んだとき、真っ先に映画『僕のワンダフル・ライフ』を思い出しました。もともと大好きな作品でもあり、「生まれ変わって、もう一度会いに来てくれる」というテーマに強く惹かれたことが、漫画化したいと思ったきっかけです。
―読者の方からも「生まれ変わり」に関する体験談は多く寄せられているのでしょうか。
「生まれ変わり」に関する投稿が特別多いという印象は、今のところあまりありません。
―同作を制作するにあたり、特に大切にされた描写や演出があれば教えてください。
何よりも、投稿者の方が体験されたお話そのものの魅力を損なわず、そのまま読者へ届けることを大切にしました。そのため、内容が自然に伝わるよう読みやすさや分かりやすさを意識しています。また、この作品ではラストの感動的な余韻がしっかり心に残るよう、締め方にも特にこだわりました。
<大友しゅうまさん関連情報>
▽Ⅹ(旧Twitter)「くろねこのゾクっと怪奇譚」
https://x.com/ranpan22
▽Ⅹ(旧Twitter)「大友しゅうま 映画紹介」
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▽Instagram「くろねこのゾクッとする怪奇譚」
https://www.instagram.com/otomo_shuma2/
▽Instagram「大友しゅうま」
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▽書籍『本当にあったゾクっとする話』(Amazon)
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▽書籍『泣ける映画大全』(Amazon)
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