本記事では、中古フリードハイブリッド4つの注意点とそれでも「おすすめ」な理由、おすすめ年式・モデルなどについて解説します。
※本記事の記載情報は2026年3月2日時点のものです。また、本記事では初代~2代目に限らず、3代目も含めた「フリードのハイブリッド車」として「フリードハイブリッド」と表記しています。
フリードとはどんな車?
フリードは、全長4300mm前後のボディで最大7人乗りを実現しているコンパクトミニバンです。ライバルのトヨタ「シエンタ」と比べて室内空間が広く、走行性能が高い点が特長といえます。
シエンタのフルモデルチェンジ前(2022年夏以前)は、当時2代目だったフリードが新車販売台数を上回っていました。また、現行モデルの3代目も2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
中古フリードハイブリッド4つの注意点
フリードのハイブリッド車は人気が高く、中古で購入する人も少なくありません。ただし、中古の場合、特に流通量の多い2代目では次の4点について注意が必要です。
(1)駆動用バッテリーの寿命
(2)燃費性能
(3)乗り味(i-DCDによる影響、2代目)
(4)不具合やトラブル(2代目)
注意点が多いと不安に思えるかもしれませんが、フリードは基本性能が高く、長年にわたって人気の高い車種です。特性を理解して車両も選べば、後悔する可能性は低いでしょう。
注意点(1)駆動用バッテリーの寿命
フリードに限らず、中古のハイブリッド車を購入する際は駆動用バッテリーの寿命を気にする必要があります。駆動用バッテリーが寿命を迎えた場合、交換にはおおむね10万円~30万円程度の費用がかかるからです。
▽寿命の目安と保証期間
一般に、駆動用バッテリーの寿命は5~10年以上または走行距離10~15万km程度といわれています。車両の状態がよければ、この目安以上に走れることも少なくありません。
ただし、ホンダの駆動用バッテリーのメーカー保証期間は「新車登録日から5年間または走行距離10万km」の早いほうです。メーカー保証が切れた場合、他の保証でカバーしていなければ、多額の交換費用がかかります。
▽「10年乗るつもり」での購入は注意
中古フリードを購入する人の中には「10年くらい乗って車の総費用を抑えたい」という人もいます。しかし、5年落ちなどで購入して年間1万km以上走行する場合、10年経たずにバッテリーが寿命を迎える可能性があります。
10年以上乗りたいのであれば、2代目でも高年式(2023年以降など)の車両か、3代目をおすすめします。
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注意点(2)燃費性能
フリードハイブリッドの燃費性能は年代によって異なり、またどの車でも燃費性能は徐々に悪化していきます。
さらに、走行距離などの条件によってはガソリン車のほうが総費用を抑えられるケースもあります。
▽フリードハイブリッドの燃費
以下に、初代~3代目フリードのハイブリッド車の燃費性能をまとめました。
【初代】
販売期間:2011年10月~2016年9月
燃費性能:21.6km/L(JC08)
【2代目】
販売期間:2016年9月~2024年6月
燃費性能:19.8~20.9km/L(WLTC)
【3代目】
販売期間:2024年6月~
燃費性能:21.1~25.6km/L(WLTC)
初代から3代目では、それぞれ採用しているハイブリッドシステムが異なります。
初代はバッテリーを補助動力とする「Honda IMA」、2代目では走行性能と燃費の両立を図った「SPORT HYBRID i-DCD」、そして3代目は力強い加速感とさらなる低燃費を実現した「e:HEV」を採用しています。
▽条件次第ではガソリン車のほうが得
以下に、中古車市場で流通量の多い2代目と現行モデルである3代目のハイブリッド車・ガソリン車の燃費をまとめました。
【2代目】
ハイブリッド車の燃費:19.8~20.9km/L(WLTC)
ガソリン車の燃費:15.6~17.0km/L(WLTC)
【3代目】
ハイブリッド車の燃費:21.1~25.6km/L(WLTC)
ガソリン車の燃費:14.4~16.5km/L(WLTC)
中古車でもハイブリッド車はガソリン車より車両価格が高い傾向があり、走行距離が短い人は、燃料代で車両価格の差を埋められない可能性もあります。
2代目フリードはハイブリッド車とガソリン車の燃費性能の差が小さく、注意が必要です。ただし、2代目フリードの中古車相場はハイブリッド車とガソリン車で大きく変わりません。同じような価格・条件であれば、ハイブリッド車をおすすめします。
注意点(3)乗り味(i-DCDによる影響)
フリードの乗り味は、世代・モデルによって大きく異なります。特に、2代目のハイブリッド車は乗り心地の悪さを指摘する声もあります。
▽2代目ハイブリッドは振動が多め
2代目フリードハイブリッドは、スポーティな走りと燃費性能の両立のため「i-DCD」と呼ばれるシステムを採用しています。しかし、このシステムではMT車を自動化した構造のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)を使用しているため、走行状況によっては振動を感じやすいです。
特に違和感が出やすいのは低速時や渋滞中で、「乗り心地が悪い」「故障では?」と感じる人もいます。一方で「乗り心地がいい」と評価しているユーザーも少なくありません。
注意点(4)不具合やトラブル
2代目フリードハイブリッドでは、i-DCDが原因の不具合やトラブルに注意が必要です。また、これはハイブリッド車に限らないことですが、フリードではスライドドアやエアコンの不具合もしばしば見られます。
▽2代目は渋滞時等のトラブルが多い
2代目フリードハイブリッドは、i-DCDが原因で不具合やトラブルが起こることがあります。特に多いトラブルが、渋滞時や坂道でのトランスミッションの過熱です。ノロノロ運転が続くとクラッチが高温になり、警告灯が点灯します。場合によっては、安全のため走行の中断が必要です。
そのほかにも、低速時の振動や坂道発進時に一瞬後退するなど、不具合ではないものの、i-DCD特有の違和感を指摘する声があります。
▽スライドドアやエアコンも注意が必要
ハイブリッド車に限らずチェックしたいのが、スライドドアとエアコンです。2代目フリードでは、部品の劣化や電装品の不具合でスライドドアが故障することがあります。特に、フリードは大型ミニバンと比べて女性ユーザーが多く、使用頻度が高いばかりにスライドドアの部品が劣化しやすい傾向があると考えられます。
また、2代目フリードでは、コンデンサーからのガス漏れによるエアコン故障もしばしば見られます。
▽過去の整備歴のチェックを忘れずに
フリードに限らず、中古車は「今の状態」とともに「過去の整備歴」が非常に重要です。
たとえ過去にエアコンが故障していても、修理した記録があれば不具合なく使える可能性が高まります。反対に、整備された記録がほとんどない車は、小さな不具合があっても放置されていた車両かもしれません。だからこそ、車を見る際は整備記録の確認を忘れずに行ってください。