「外暮らしをせざるを得ない猫」を減らすために
「保護して」と指先だけで発言するのは簡単です。しかし、実際の保護や迎え入れには、多くの時間とお金と覚悟が必要です。
「時に地域猫活動は、『野良猫を増やしている』『地域に糞害などを及ぼしている側』と思われてしまうことがあります。実際は、地域の方の理解をなんとか得ながら、外で暮らさざるを得ない猫たちの〝たった一代限りの命〟をまっとうさせ、結果的に減らそうとしている側です。
すべてを理解してもらうのは難しいとよくわかっています。ただ、『外暮らしの猫を減らしたい』と最も強く願っているのは、他でもない私たち地域猫活動をしている人間です。そこだけはどうぞご理解いただけたらと思います。
保護猫団体や個人の善意による保護だけでは成り立たない現状では、地域猫活動が欠かせません。特に個人で細々と人知れず〝たった一代限りの命〟のためにがんばっている方にとっては地域の方々の理解が本当にすべてなんです。
もし理解者が少なく孤独を感じながら地域猫活動や保護を行っている個人の方がいらしたら……私もその一人でしたが、いつの間にか同士がいました。SNS上にも理解を寄せてくれる方がたくさんいました。1人ではないとどうか信じてほしいです」(今村かなえさん)
「茶太郎」に去勢手術をしてくれた方へ
「茶太郎がチャーリーになったことを知らせたい人がいる」と投稿していた今村さんに対して、「保護したことを貼り紙などで報告して」というリプライも寄せられました。
ですが、「かわいそうだから」という自己満足で無責任に餌をやっていた人や、病状が悪化した茶太郎くんを疎んでいた人々のことを思うと、保護したことを近隣に知らせることに抵抗があったそうです。
「それでも、茶太郎を探しに来てくれた男性に、保護したことや医療にかけて看取ることを伝えられて本当に良かったです。男性によると、外猫時代の茶太郎はいつも他の猫に追い払われていたそうです。
茶太郎に去勢手術をして耳カットもしてくれた方には……あなたがいたから、私が保護すると決意するまでなんとか茶太郎は生き延びました。去勢してなければ、喧嘩に明け暮れ大怪我をして、もっと早くに亡くなっていたと思います。今こうしてチャーリーとして温かい場所でゆっくり過ごせているのは本当にあなたのおかげです。ありがとうございました」(今村かなえさん)
1日でも長く生きてほしいから
穏やかな暮らしと日々の治療のおかげで少しずつ体重が増えつつあるチャーリーくん。
しかし、「奇跡的に投薬が効いたとしても1年は生きられないだろうと思います」と、厳しい現実を投稿していた今村さん。
「安心して暮らせる環境を手に入れて、毛並みも良くなり、顔つきもすっかり家猫らしくなってきた気がしています。先日、ケージ開放タイム中に初めて自分から膝の上に乗ってきてくれました!まだまだ、おっかなびっくりですが。
彼なりに生活の変化に順応しようとしている姿がいじらしく、少しずつ家猫らしさをゲットしながら、1日でも長く生きてほしいと願うばかりです」(今村かなえさん)