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アイドル本人が10年来のファンの葬儀に参列 ファン仲間も集結してみんなでお別れ 自由なお葬式”に「アイドルとファンの理想の絆を見せてもらいました」

そんでなライターズ そんでなライターズ

ある女性アイドルが、長年ファンだった男性の葬儀へ参列したことをXで報告したところ、「愛の深さに感動しました」「アイドルとファンの理想の絆を見せてもらいました」と大きな反響を呼んでいます。

投稿したのは、「クリエイティブうたのおねえさん」として活動する、アイドルの松山あおい(@aoi_15candy)さん。松山さんをずっと応援していた男性ファンのHIDEさん(@HideMay3zdbag)が亡くなり、“2daysイベント”と称された通夜・告別式には、40人ほどのファン仲間、通称「15組」がお揃いのピンクTシャツ姿で集結しました。

出会いは約10年前

松山さんとHIDEさんの出会いは約10年前。出会ってからの印象について、「定年退職しても積極的に働いたり、2・3駅の距離なら歩ける元気と体力があって、お年のわりにとても元気でした」と話します。松山さんの活動初期からほぼすべてのライブやイベントに来てくれていたそうで、「松山あおいの活動にはHIDEくんがいることが当たり前でした」と語るほど。

「HIDEくんは、私にファンが全然いなかった時からの常連さんでした。松山あおいに新しく興味を持ってくれる方がいると優しく声をかけたり、余ってるグッズをあげたりして、応援しやすい雰囲気作りをしてくれていました。私のファン界隈は『すごく良い雰囲気』と言われることが多いのですが、HIDEくんがいなかったらここまで応援が増えなかったと思います。また、私が頑張りすぎている時は、いつも『無理しないで、しっかり休むことも大事』と言いながら、よく栄養ドリンクをくれました。長く過ごすほど会話はしなくなっていましたが、HIDEくんはいつもニコニコでした」

そんな、松山さんがアイドル活動をする上で欠かせない存在となっていたHIDEさんでしたが、2026年1月27日に逝去したことを、HIDEさんのアカウントで息子の正樹さんが報告しました。

葬儀の詳細を伝える投稿では、「自由葬である」こと、「松山あおい様のグッズを身に付けていただく」こと、喪服にこだわらず「ライブの時の格好でもよし」とすることなどが綴られていました。

松山さんの曲に合わせてHIDEさんのフォトムービーが流れた

実は息子さんのこの投稿には、松山さんとのやりとりがあったのだそう。

「息子のまーくん(正樹さん)がHIDEくんのアカウントでお葬式についてのお知らせをしていて、もともと参列しようと考えていたところ、まーくんから『来てほしい』とお願いされました。タイミング良く、お葬式の3日前にまーくんと会うことができたのですが、その際に『父の最期に相応しい、前代未聞の自由なお葬式にしたい』と相談されたんです。びっくりしたけど、まーくんと葬儀業者さんが構わなければ、できる限り協力したいと思いました」

松山さんは正樹さんとやり取りを重ね、その中で「一番最後に父を見送るコールを言ってほしい」とお願いされたといいます。

2月2日のお通夜当日。松山さんは準備のために他の人よりも早めに斎場へ到着し、いざ祭壇を前にしたときの心境を、投稿でこう明かしています。

「みんなが来る前にHIDEくんの顔を見ておこうと、ゆっくり棺桶に近づいた。すごく穏やかな顔で寝てるみたい。綺麗にしてもらって、出会ったときよりも若返っていた。『え?寝てるみたいだし若返ってる!』という感想が声に出た。HIDEくんの顔を見てから、『見たくない』という感情はなくなっていた」

全員のお焼香が終わったタイミングで、斎場スタッフから「ここからはエンタメのお時間です」という声がかかると、場内はクスっと笑いに包まれたそう。

松山さんの曲に合わせてHIDEさんのフォトムービーが流れると、笑顔でお酒を飲んでいる写真が続き、参列したファン仲間からは「飲んでばっかじゃん」とツッコミが入るなど、みんな「泣き笑い」状態だったといいます。

「悲しいだけじゃなく、HIDEくんを思い出して、ちょっと明るい雰囲気にもなりました」

告別式には多くのファン仲間が駆けつけた

2月3日、告別式。平日の日中だったにもかかわらず、お通夜よりも多くのファン仲間が駆けつけたそう。「お別れの儀」として故人へ触れることが許可されると、松山さんは頬に触れたといいます。「硬そうと思っていた肌は、冷たくて柔らかかった。握手した手があたたかかったのを思い出した」と、当時の心境を綴ります。

出棺が近づくと、喪主の正樹さんから「最後のコールをお願いします」。投稿された動画では、「人生完了!HIDEくん大変よくできました!」とコールを叫ぶ松山さんと、それに応えるファン仲間の声援が収められています。

「まーくんからは『できれば歌ってほしい』とお願いされたのですが、絶対に泣いて歌えないと思ったので、オリジナル曲『おねえさん動物園』の決め台詞を元ネタにしたコールを自分で考えました。普段なら、楽しく言える台詞。HIDEくんへ言った時は、すべての思い出が一瞬で頭に溢れてしまい、息が上手くできずに言葉が詰まりましたが、“しっかり見送ろう”と今までのお礼を込めて言いました」

正樹さんの計らいで、松山さんは火葬場まで行けることになったそう。

「まーくんは、私のことをHIDEくんの家族の一員のように扱ってくれました。HIDEくん自身は家族や自分のことをほぼ教えてくれなかったけど、私のことをいつも自分の家族に話してくれていたことがわかって、嬉しかったです」

こうしたHIDEさんとの別れは、松山さん自身の表現力にも影響を与えたといいます。

「これまで、オリジナル曲が生まれたタイミングにはいつもHIDEくんがいました。今回の出来事を経て、今まで歌ってきたオリジナル曲が持つ“歌詞の意味”がすごく深くなったと思います。歌っている最中に歌詞とHIDEくんとの思い出がリンクしてステージで泣いてしまうことが何度もあったし、今でも泣きそうになります。その分、感情をより強く込めて歌えるようになり、前よりも“歌を伝えられる”ようになったんじゃないかな、と。また、『ファンの方と会えるのは当たり前じゃない』と、一回一回のステージをもっと大切にできるようになりました」

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