パーソルキャリア株式会社(東京都千代田区)が運営する転職サービス『doda(デューダ)』は、2025年の職種別「平均残業時間調査」を実施しました。その結果、残業時間が最も多い職種は「総合商社の営業」(残業時間:29.8時間)でした。一方、残業時間が最も少ない職種は「医療事務」(同:10.5時間)となりました。
調査は、全国の20~59歳の正社員男女1万5000人を対象として、2025年8月にインターネットで実施されました。
調査の結果、2025年4~6月の月間の平均残業時間は「20.6時間」で、2024年4~6月の月間21.0時間から0.4時間減少し、2023年から3年連続のマイナスとなりました。
続けて、「残業時間の少ない職種」を調べたところ、1位「医療事務」(10.5時間、前回比0.2時間増)、2位「一般事務」(11.0時間、同4.2時間減)、3位「販売/接客/売り場担当」(11.9時間、同4.9時間減)がトップ3となりました。
なお、トップ20の中で前回調査から特に大きく減った職種は、7位の「品質管理/品質保証(医療系)」(12.8時間、同15.1時間減)でした。
一方、「残業時間の多い職種」については、1位「総合商社の営業」(29.8時間、同0.5時間増)、同率2位「広告営業」(29.3時間、同0.6時間減)、「組み込みエンジニア」(29.3時間、同6.5時間増)が上位となりました。
前回調査で最も多かった「インフラコンサルタント」は、前回から16.7時間減少し、22.7時間でTOP20圏外となったほか、2024年4月の法改正で上限規制が適用された「運輸/物流サービス」は、前回から1.0時間減少し、28.0時間という結果になりました。
また、年代別の「平均残業時間」を見ると、前回調査と比べて「20代」(16.5時間、同1.5時間減)、「30代」(19.7時間、同0.5時間減)、「40代」(22.5時間、0.6時間減)が減った一方、「50代」(21.6時間、同0.3時間増)では増加しました。
特に、20代が他年代と比べて減っていることについて同社は、「ワーク・ライフ・バランスを重視する傾向の強いZ世代など若年層の採用強化のために、残業時間の削減をより意識した人事制度の導入を進める企業の動きなどがある」と推測しています。
年代×職種分類別で「平均残業時間」については、すべての年代で「事務/アシスタント」が最少になりました。最も多い職種は、20代では「企画/管理」(24.7時間)、30代では「モノづくりエンジニア」と「建築/土木系エンジニア」(23.9時間)、40代では「モノづくり系エンジニア」(27.1時間)、50代では「建築/土木系エンジニア」(24.1時間)という結果になりました。
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【出典】
▽doda
https://doda.jp/
▽平均残業時間の実態調査【2025年版】
https://doda.jp/guide/zangyo/