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インターネットラジオ「ゆめのたね放送局」の岡山スタジオ開設10周年 地域密着、等身大の声届ける

山陽新聞社 山陽新聞社

 インターネットラジオ「ゆめのたね放送局」の岡山スタジオ(岡山市北区奉還町)が開設10周年を迎えた。公募で集まった市民パーソナリティーが、地域密着のテーマや等身大の声を日々配信。近年は、拠点の奉還町商店街に人を呼び込むイベントも展開しており、地域の盛り上げに一役買う放送局として定着している。

 ゆめのたね放送局は「人の夢を応援するラジオ」を掲げ、2015年6月に大阪府で誕生。岡山スタジオは同10月に初の地方スタジオとしてオープンした。現在は広島や愛媛なども含め計14カ所に広がった。約千人のパーソナリティーが毎日早朝から深夜まで、インターネットを通じて6チャンネルに分けて独自の番組を配信している。毎月平均で合計18万~20万アクセスがある。

 岡山では当初30人でスタート。現在は、会社員や経営者、シンガー・ソングライター、障害者支援団体メンバーなどさまざまな職業や経歴を持つ53人が54番組(1番組30分)を受け持つ。人気番組も多く、アクセス数が全国トップ3に入った番組もあるという。

 岡山スタジオのリーダーで、開設当初からパーソナリティーを務める司会業矢部明子さん(45)=東区中川町=は土曜日の午前11時からの番組「今日も明日もシアワセ革命」を担当。岡山の経営者や活動家らをゲストに自己表現や成長などをテーマに対談形式でトークを展開する。

 内向的な性格を克服しようと応募したといい「ラジオを通して自分の思いを素直に伝えられるようになった」と振り返り「スタジオ全体が仲間意識を持って、自分や地域の情報を発信しようと活発に活動している」という。

 昨年からは放送だけでなく、商店街に人を呼び込もうと収録体験会を始めた。リスナーに放送ブースに入ってもらい、パーソナリティーと対話。収録した音声をプレゼントする取り組みだ。夏休みや商店街の催しなどと同時に開き、親子連れらから好評という。

 10周年事業としてスタジオの壁面に記念イラスト(縦、横それぞれ約2メートル)を描いた。「ゆめのたね岡山スタジオ」の文字とともに、成長や居場所のシンボルとしてカラフルな葉をたたえた樹木、岡山らしい桃太郎のキャラクターなどがデザインされている。矢部さんは「気軽に訪れて写真を撮り、10周年を一緒に祝ってほしい。スタジオや番組、商店街に興味を持つきっかけになれば」と話している。


 ゆめのたね放送局の運営会社ゆめのたね(大阪府)の佐藤大輔共同代表(48)に、岡山スタジオの立ち上げの経緯や、今後の展望を聞いた。

 ―岡山は全国で2番目にスタジオを設置した。

 大阪で立ち上げてすぐ、全国からパーソナリティーの参加希望が集まった。岡山は特に多く、スタジオ開設に協力してくれる人もいて、早い段階での設置になった。

 ―岡山スタジオの特色は。

 パーソナリティーの地元愛が圧倒的に強い。個人商店が多い奉還町商店街の気風も影響しているのかも。ごく普通の人たちが思いを発信し、世の中に希望や温かさを届けるのがゆめのたねの役割だ。岡山の熱量はラジオの趣旨と一致し、盛り上げに貢献してくれている。

 ―今後、岡山で取り組みたいことは。

 リアルイベントをもっと開催したい。パーソナリティー同士や地域の人が実際に会えば、より親しみやインパクトを感じて、活発な動きが生まれる。交流会などを企画しようと考えているので、楽しみにしてほしい。

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