京都府亀岡市大井町の障害者施設「かしのき」と「ワークスおーい」でこのほど、利用者や住民が制作したタイルの小道の完成セレモニーが行われた。「世界一美しい小道」と名付け、多彩な色合いで水の流れを表現した。関係者は「施設と地域をつなぐ憩いの空間になれば」と願った。
利用者が焼いたパンを出すベーカリーカフェ「ぱすてる」の隣接地に設けた。
南丹市八木町の美術家井上信太さん(57)の協力を受け、施設利用者やカフェの客がタイルを張って、約3年がかりで完成させた。
小道は約13メートルの長さで、青を基調に色とりどりのタイルをちりばめた。利用者が自由な発想でデザインした模様が並び、豊かな個性を感じさせる。
セレモニーでは小道の除幕式があり、利用者や職員ら約100人が拍手を送った。施設関係者以外も散策することができ、ワークスおーいの森下耕太郎副施設長は「多くの人が自然と集まる場になることが目標」とあいさつした。
制作した利用者の寺下慧さん(34)=篠町=は「かわいいハートの模様にした。とてもいい作品です」と満足そうに笑った。