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「戦争のない世界は実現しない」7割…現代人が考える平和への思い【日本赤十字社が調査】

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

「戦争のない世界は実現しない」と7割近くが回答――そんな調査結果が日本赤十字社(東京都港区)による「戦後80年に関する意識調査(2025年)」でわかりました。また、核兵器の使用や保有については、約半数が「保有も使用もすべきではない」と回答した一方で、「使用すべきではないが、自衛のために保有することは致し方ない」が3割近くに上ったそうです。

調査は、日本国内の男女1200人(10~60代以上の男女各100人)を対象として、2025年6月にインターネットで実施されました。

まず、「第二次世界大戦にまつわる月日の認知」について聞いたところ、「広島に原爆が投下された月日」は78.3%、「長崎に原爆が投下された月日」は73.0%、「第二次世界大戦が終戦した月日」は74.3%が「知っている」と回答しました。

また、「戦争体験者の話を直接聞いた経験」については、50.1%が「ある」と回答。話を聞いた相手としては、「祖父母、曾祖父母」(46.6%)、「語り部活動をしている人」(37.9%)、「資料館などの施設のスタッフ」(26.6%)などが上位となり、「戦争体験を将来に伝えることが大切」と思う人は87.6%に上りました。

続けて、「今の『世界』が平和だと思いますか」と尋ねたところ、「思う」と答えた人は18.3%にとどまったのに対して、「今の『日本』が平和だと思う」と答えた人は55.7%と過半数を超えました。その一方で、53.2%の人が「将来的に日本が戦争の当事者になる可能性がある」と考えていこともわかりました。

また、「戦争のない世界が実現すると思いますか」という質問に対して、「実現すると思う」と答えた人は18.4%にとどまり、「実現しないと思う」と答えた人が68.6%で7割近くに上りました。

次に、「核兵器の使用や保有についての考え」を聞いたところ、「保有も使用もすべきではない」(51.8%)が半数となった一方で、「使用すべきではないが、自衛のために保有することは致し方ない」(28.3%)が3割近くとなりました。

また、「核兵器廃絶の動きや取り組み」について「関心がある」と答えた人は65.1%。一方、「核兵器に対する考え」については、「核兵器は人類に甚大な被害をもたらす」(54.3%)が最多となったものの、「抑止力として有効だと思う」(27.3%)、「核の傘があることで平和が保たれる側面もある」(22.2%)といった意見もみられました。

最後に、「国際人道法などの戦時のルールの認知度」を調べたところ、「ルール名も内容も知っていた」が13.3%にとどまった一方、「ルール名も内容も知らなかった」が43.2%、「内容は知っていたが、ルール名は知らなかった」が31.9%、「ルール名は知っていたが、内容は知らなかった」が11.7%という結果になりました。

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【出典】
▽日本赤十字社『戦後80年に関する意識調査(2025年)』

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