「お膝乗り記念日」誕生! “一生ムリ”と思っていたのに…迎えて4カ月、初めて膝に乗った猫 驚きと感動の瞬間に広がる祝福の声

梨木 香奈 梨木 香奈

「ついに…ついに……!!!!! 本日19時31分、うちの子になって4カ月、初めてのお膝乗りいたしました!!! うちに来て幸せになるために野良猫生活、頑張ってくれたんだね、本当に愛しいありがとう大好き。一生幸せにするね」。

2025年1月28日、飼い主のX(ツイッター)ユーザー・サビ猫くるみさん(@kurumi_sabi)は、そんなコメントとともに1枚の写真を投稿。そこには、飼い主さんの膝上にちょこんと座ってくつろぐ元保護猫の女の子「くるみ」ちゃんが写っています。

甘えたような表情で飼い主さんを見つめるくるみちゃん。その幸せな光景を目にした人たちから、4万件超の“いいね”が集まっています。くるみちゃんと飼い主さん、ここに至るまでどのように出会い、過ごしてきたのでしょうか。詳しいお話を伺いました。

新天地で訪れた運命の出会い

飼い主さんは、仕事の都合で生まれ育った土地を離れ、まったく異なる地域へと引っ越しました。しかし、新しい環境での生活は想像以上に大変だったといいます。

そこで、心の癒やしを求めて訪れるようになったのが猫カフェでした。最初は、ネットで見つけた猫カフェを訪れましたが、あいにくその日は臨時休業。そこで、近くの別の猫カフェを探して訪れたのが『猫カフェSHANA』さんでした。

「SHANAさんの、まるで実家のような気取らない雰囲気と、かわいい猫たちにすっかり魅了され、3年以上、当時の彼氏(現在の夫)と、ほぼ毎週通いました」

そして、入籍を機に、飼い主さんは夢だった猫を迎えるように。しかし、共働きで家を空ける時間が長いことや若い夫婦で子どもをもつ可能性があること、アパート暮らしで脱走防止柵の設置が難しいことなどの理由で、多くの保護猫団体では譲渡条件を満たせず、なかなか譲渡に至りませんでした。

「そこで、SHANAさんに相談しました。猫の基本知識や爪切りのコツなどを学ばせてもらうことに。すると、私たちの猫への愛情を知って、SHANAさんのお知り合いだったボランティアさんとの仲介をしてくださることに。そして話し合いの結果、最近保護された推定3歳半の黒サビの女の子、くるみと出会うことができました。まさに理想通りの猫だったのです」

こうして、くるみちゃんは飼い主さん家族の一員になりました。

初めての猫との暮らし、試行錯誤の日々

くるみちゃんを迎えて最初の数日は、水を飲まず、ごはんも食べず、トイレにも行かず、飼い主さんは心配で仕方がなかったそうです。

「仕事の休憩時間にたまらず一時帰宅したこともありました。でも、家に慣れるまではあまりかまわないほうがいいと聞いて……。水分補給用のウェットフードをこっそり置いて仕事に戻りました」

飼い主さんはペットカメラを導入し、様子を見守っていました。くるみちゃんは極度のビビりで、一日中ゴミ箱の裏でじっとしていたといいます。そして迎えた4日目、くるみちゃんの体調に異変が……。

「突然、口呼吸を始めたのです。怖くなり、動物病院に駆け込みました。診察の結果は『新しい環境に緊張しすぎ』。ホッとしたものの、帰りの車の中で怯えている姿を見て『頼りな飼い主でごめんね……』と申し訳ない気持ちでいっぱいになりました」

4カ月後に起こった“うれしい出来事”

くるみちゃんのことを、そっと見守りながら暮らしていた飼い主さん。そんな日々に、大きな変化が訪れました。

飼い主さんは、この日を「お膝乗り記念日」と呼んでいます。

「甘えん坊でよく鳴き、擦り寄ってきますが、抱っこや膝乗りなど、足が地面に接していないと極度に怖がります。そのため、膝やおなかに乗る日は永遠に来ないと思っていました。でもお迎えして4カ月ほど経ったころ、くるみがおなかに乗って来たのです。『もしかしたら、膝に乗る日も近いかもしれない』と希望が見えてきました」

そして、迎えた2025年1月28日。それは、飼い主さんが食事をしようとしたときのことでした。

「少し行儀が悪いのですが、私は床に座って足を伸ばし、ローテーブルでラーメンを食べようとしていました。すると突然、くるみが私の太ももに立ったのです。いつもなら、そのまま通り道にされるところですが、なんと、そのままドスンと座りました」

飼い主さんは、突然のことに驚きを隠せませんでした。そして、胸が熱くなったといいます。

「ひとしきり感動を噛み締め、いろいろな角度からくるみを眺めながら記念撮影。気がつくと、ラーメンはすっかり伸びてしまっていました(笑)。」

この日を、“お膝乗り記念日”としたという飼い主さん。忘れられない1日になりました。

くるみちゃんと暮らして変わったこと

くるみちゃんを迎えて4カ月。飼い主さん夫婦は、共働きのため自動給餌器や自動給水器、自動猫トイレを活用しているそうです。

「生活が大変になったとは感じていません。それどころか、くるみと一緒にベッドで過ごす時間が増えたことで、早寝の習慣がつき、健康的な生活に変わりました」

また、睡眠の質も向上したといいます。

「以前は、快眠のためにアロマを焚いていましたが、くるみの健康を考えて中止。当初は、『アロマなしで眠れるだろうか』と不安でしたが、それは杞憂でした。猫のゴロゴロ音に勝る安眠ツールはありません。今では、くるみの隣で毎晩、爆速で寝落ちしています」

何より、くるみちゃんの存在は、飼い主さんにとって心のお守りのようになっているそうですよ。

「仕事などでつらいことがあっても『私の家にはかわいい猫がいますけど?』といった心持ちに。あまり落ち込まなくなったのです。メンタルが最強になりました」

くるみちゃんの「幸せを守りたい」

飼い主さんによると、くるみちゃんは食いしん坊。元気いっぱい、よく遊ぶそうです。

「けりぐるみやレーザーポインター、猫じゃらしなど、あらゆるおもちゃで遊びます。また、とてもおしゃべりで、声が大きいのも特徴のひとつ。お迎え前、ボランティアさんから『ケージから出てこないし、おもちゃでもあまり遊ばない。とてもおとなしい子』と聞いていました。ところが、実際にお迎えしてみると、まるで別猫だったのです」

おそらく、他の保護猫たちに遠慮していたのではないかと、飼い主さんは考えています。

「サビ猫は、気遣い屋さんとも聞くので、もしかしたら当時は他の保護猫たちに遠慮していたのかもしれません。今、くるみはひとりでのびのびと過ごしています。もしこの姿が本当のくるみだとしたら、こんなにもうれしいことはありません。飼い主として、くるみの幸せをこれからも守っていきたいと思います」

くるみちゃんが膝上でまったりくつろぐ姿は、幸せそのもの。リプライには、「おめでとうございます!! 素敵な記念日だわ」「イエ~イ! やったね」「心を開いてくれた瞬間ですね。感動忘れない」「とってもかわいいサビちゃんですね。幸せそうな顔していますねー。幸せですね」「外出中に見て涙をこらえるの大変でした。おめでとうございます。これからもずっと幸せな日々を」など、祝福する声がたくさん寄せられています。

くるみちゃんと飼い主さん夫婦は、これからも素敵な思い出をたくさん作っていくことでしょう。

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