男子御三家の文化祭「親子で行かない?」突然のお誘いに仰天 「女子校に通う娘に、男子の“免疫”を…」母も困惑したママ友の情熱

松波 穂乃圭 松波 穂乃圭

東京都在住・Tさん(40代)は、中学生の娘を持つ働く母親です。あの日のことは、今でも鮮明に思い出せます。春のある日、幼稚園時代のママ友・Jさんから届いたのは、ちょっと意外な誘いでした。

「一緒に男子校の文化祭に行かない?」

突然のメッセージに、Tさんは思わず「えっ」と声を漏らしました。文化祭といえば、子どもたちが友達同士で行くイメージ。まさか保護者同伴で、しかも「男子校の文化祭」に行くなんて、考えたこともありませんでした。

Jさんが誘ってきたのは、「開成」「麻布」「武蔵」といった、いわゆる「東京御三家」と呼ばれる名門男子校の文化祭です。

「優秀な男子が多い学校の雰囲気を感じさせたいし、とにかく男子に『免疫』をつけさせておきたいの」

Tさんが「ちょっと話を聞かせて」と返信すると、Jさんはすぐに駆けつけ、真剣な表情でそう語りました。Jさんの娘さんは一人っ子で、現在は女子校に通っています。女の子ばかりの環境の中、「男子と接触する機会を作ることも母親の務め」と考えているようでした。

一方、Tさんの娘は共学校に通っており、家には3歳下の弟もいます。「男子に免疫をつけさせる」なんて全く意識したこともありませんでした。しかし、Jさんの強い情熱に押されて、Tさんは付き合いで参加してみることにしたのです。

これが御三家男子校の文化祭!?

文化祭当日、Tさんは男子校の活気と独特な雰囲気に驚きました。校内は生徒たちが企画したユニークな展示やパフォーマンスでにぎわい、訪れる女子学生や保護者であふれていました。共学校の男子とはまた違った、のびのびと明るくはじける男子校の生徒たちの姿はとてもほほえましく、Tさんは来てみて良かったと感じました。こんな学校に弟も通う日がくればいいなとも思いました。

文化祭では生徒たちが展示物の説明を行う場面が多く、実際に男子中高生と話す機会もありました。

「娘の将来の彼氏候補は、なるべく優秀で安心できる男性がいい。そのためにも、今から環境を見せておくことが大事。このような場で男子に囲まれるのも娘にはいい経験よね」と笑うJさん。わざわざ偏差値の高い男子校を選んだ理由がわかるような気がします。

その姿に、Tさんは「そこまで積極的に娘の恋愛に関わる母親もいるのだな」と新鮮な驚きを覚えました。

一人娘の彼氏探しも親の役目?

Tさんはそこまで計画的に娘の将来を見据えることができません。まだ中1だし、学校生活を楽しんでくれればそれで十分だと思っています。Jさんの言葉に触発されて少し反省する部分もありながらも、「誰を好きになるかなんてわからないし、恋愛は自由にすればいい」と思っています。

文化祭の帰り道、恋愛事情が気になったTさんは娘に「文化祭どうだった?」と感想を聞いてみました。すると「男子校って面白いね。かっこいい人もいたね。でも私、今クラスに好きな子がいるんだ」と突然の大告白。

Tさんは「違う世界を知ることは楽しかったけれど、今は自分の環境に満足している」と実感した娘の姿に、少し安心しました。

親の関与と適切な距離感

それにしても、男子校の文化祭を満喫するママ友の生き生きとした姿には少し感心しました。「将来の彼氏探し」と言いながらも、一番楽しんでいたのはJさん自身だったのではないかという気もします。その証拠に、「次はあの学校の文化祭に行かない?」と新たなお誘いがきました。

文化祭ツアーを終えたTさんは、親としてどこまで子どもの成長に関与すべきかについて考えました。Jさんのように積極的に環境を提供することも一つの形ですが、子ども自身の意志を尊重することも大切です。娘の恋愛や将来について親がどのように関わるべきか、多くの親が悩むテーマです。「子どものため」と力を入れすぎず、笑い話にできる余裕を持つことの大切さを改めて感じた一日でした。

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