「学歴不問なんて本当?」Fラン大学生が直面する選考の壁 “学歴フィルター”突破のための具体策は【キャリアカウンセラーが解説】

長澤 芳子 長澤 芳子

就職活動に奮闘するAさんは、毎日パソコンの前に座りエントリーシートを書いては企業に送り続けていました。ただ、なかなか内定を獲得することができません。 「Fラン大学だからダメなんだ」と、徐々に自信を失っていきます。

後日、Aさんは友人のBさんとカフェで会話をします。 Bさんは有名大学出身で、すでに内定を獲得していたのです。 Aさんはため息をつきながら「学歴なんて関係ないって言うけど、実際はそうじゃないよね。嘘八百だ。俺みたいなFランじゃ、きっとふるい落とされてるんだ」と愚痴をこぼしました。

Aさんのように学歴で就活が不利になることは、実際にあるのでしょうか。学生の就活のサポートもされているキャリアカウンセラーの七野綾音さんに話を聞きました。

ー就職活動では学歴は問われないと公言する企業もありますが、実際の肌感覚はどうですか?

肌感覚として学歴で差がつけられている印象はあります。Fランと呼ばれる大学で高い成績を収めた学生でも、面接で落とされたり説明会に参加できないというケースは実際にあります。

企業側は表向きには「学歴不問」としていても、実際の学生の動向を見る限り、学歴フィルターが感じられる場面は実際にあります。企業も多くの応募の中から採用を決めるためには、何かしらの基準を設ける必要があるのでしょう。そのひとつが学歴であると考えられます。

ー学歴が判断のひとつであるというのは変わらないのでしょうか

ただ、近頃では違う動きも出てきています。入試の形式が多様化されたことにより、基本的な学力を学歴だけでは判断できなくなってきているからです。

一般入試で入学した学生と、推薦入試など別の形式で入学した学生とでは、偏差値に差がある場合があります。大学の名前で判断しても、それに見合った学力ではないケースが出てきているのです。

そのため企業のなかにはSPIなどの能力試験をおこない、基礎学力を判断するところが増えてきています。もし自身の学歴が理由で正当に評価されていないと感じるのであれば、SPIなどの試験対策をおこない、そちらの点数を上げることを考えるといいでしょう。

とはいえ、就活においてやはり一番ウェイトがあるのは面接です。自分の人となりを伝えたうえで、その企業で何がしたいのかを語れるよう面接対策をすることも求められます。

◆七野綾音(しちの・あやね)キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント やりがいを実感しながら自分らしく働く大人を増やして、「大人って楽しそう!働くのって面白そう!」と子ども達が思える社会を目指すキャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント。

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