日本最初の西洋美術中心の私立美術館・大原美術館(岡山県倉敷市中央)の名画をモチーフに市民が描いた絵画作品を店先に飾る「第12回商店街まるごと美術館」が、JR倉敷駅南の9商店街を会場に開かれている。4歳から80代までそれぞれに自由な発想で表現した計90点が披露され、買い物客や観光客が笑顔で見入っている。12月31日まで。
名画はクロード・モネ「睡蓮(すいれん)」、児島虎次郎「和服を着たベルギーの少女」、ポール・セリュジエ「二人のブルターニュ人と青い鳥」をはじめとした5作品。8~10月に八つ切りサイズで募集し、グランプリには「和服を着たベルギーの少女」の倉敷市立南小5年仁科芽彩さん(11)の水彩画が選ばれた。紫、赤、白とさまざまな色を丁寧に塗り重ねて着物の柄を仕上げるなど、鮮やかな色使いや筆のタッチを忠実に再現して評価を受けた。
全応募作品を展示しており、クレヨン画や切り絵、登場人物を猫に置き換えたユニークな作品も楽しめる。
兵庫県から観光で訪れた会社員女性(47)は「温かみのある作品ばかりで、名画に対する親しみも増します」と話していた。
倉敷商店街振興連盟が大原美術館の協力を得て2013年から毎年実施している。