「日本のエーゲ海」と称される瀬戸内海の多島美が見渡せる牛窓ヨットハーバー南側公園(岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓)にサーカス団をイメージしたオブジェがお目見えした。牛窓地域にオブジェを設置し周遊観光を促す瀬戸内市の事業で3カ所目。今回は香川県・豊島を拠点に映像機器と楽器を自作してパフォーマンスを行う「usaginingen(ウサギニンゲン)」が制作した。
オブジェは4体で「港風のサーカス」と名付けた。鉄やステンレス、木を材料に、それぞれがサーカス団のメンバーのように特技を披露する様子を表現した。パーツの球体に景色や見る人の顔が映り込み、角度によって変わる表情も楽しめる。10月に作り始め、地元児童の絵のアイデアも取り入れたという。制作費を含む事業費は約500万円。
11月27日にお披露目式があり、関係者が完成を祝った。ウサギニンゲンの平井伸一さん(47)、絵美さん(44)、海凪(みなぐ)ちゃん(6)家族が出席し、「地域のシンボルのような場所になれば。サーカスの中に入り込んだようなわくわくした気持ちになってほしい」と話していた。
オブジェを展開する瀬戸内市の事業は今回で完了。1カ所目は牛窓オリーブ園に2023年8月設置したハート形で、瀬戸内市出身の彫刻家隠崎麗奈さんが作った。2カ所目は前島のフェリー乗り場近くに23年12月に展示。瞳をモチーフにしたひし形で、韓国出身の美術家金孝妍(キムヒョヨン)さんが手がけた。