マンションでも一戸建てでも、引っ越し先の間取り図面を見ながら「この部屋は子ども部屋にして……」「こっち向きにテレビを置いたらダイニングテーブルからも見やすいよね?」「パソコンデスクは寝室にする?リビングにする?」などなど、レイアウトをあれこれ考える時間は楽しいものですよね。しかし、家族の間で意見がまとまらず、揉めてしまうこともよくあります。
特に「狭めのLDKに、ソファは置く?置かない?」問題については、各家庭でひと悶着あるようです。
テレビの前が狭くなるのに…
Aさん(関西在住、40代、主婦)の夫は若手のうちは転勤が多い会社にお勤め。結婚以来10年近く、2~3年おきに借り上げ社宅を転々とする生活が見えていたため、家具家電は必要最小限、サイズもどこにでも置けるよう、小さめなものを選んで使ってきました。
そんな転勤生活も本社配属となり終わりが見え、とうとうマイホームを購入することに。ずっと一戸建てに憧れてきたAさん夫婦は、ごく一般的な3階建て分譲戸建てを購入、これを機に家具家電も新居に合わせて一気に買い替えることにしました。
そこで夫婦の意見が分かれたのがソファです。縦長の2階16畳ワンフロアのLDKにソファを置くか置かないかで意見が真っ二つに。
「ソファ置いたらテレビの前が狭くなってストレッチとかヨガがしにくい!」
「普通はソファ置くでしょ、間取りレイアウトにも絶対書かれているし」
「あと、ソファの下の掃除がしにくいでしょ?」
「ロボット掃除機が通るタイプにすればいい」
「それからまだ子ども小さいから、ジュースこぼれたら大変!」
「そんなの防水のカバーも売ってるし!!」
お互い一歩も引かない状態を決着させたのは、ひとまずダイニングテーブルを先に見に行こうと立ち寄った家具店で店員から受けたアドバイスでした。
「テレビを見るとき、つい横になったり胡坐をかきたくなったりしますか? それなら絶対ソファがあった方がいいです。ダイニングテーブルの高さに合わせテレビを壁掛けにするなら、テレビの高さは高くなりますし、横になりたいならソファのような座面がないと体にも負担がかかります」
確かに自分もドラマや映画を見るときは横になりたいかも…と思ったAさんが折れ、部屋の広さに合わせた小ぶりのソファを購入したそうです。
PCデスクコーナーをつくると…
Bさん(関西在住、30代、会社員)夫婦のお宅のLDKは15畳、一般的なファミリー向けマンションの間取りそのまま、南側にLDKが配置されているタイプです。パンフレットの間取り図面にもしっかりソファとテレビボードの配置例が記載されていました。
広くはないものの、十分にソファが置ける間取りですが、BさんはリビングにPCデスクコーナーを置きたかったため、場所をとるソファは買わず、テレビは小さな壁掛けをダイニングテーブル側に付けることを提案しました。
それに対して奥様はリラックスできる場所がない!と大反対。ベッド幅を小さくして寝室にPCデスクを置けばいいじゃない!と平行線だったのですが……。
たまたま収納アイテムを購入しに立ち寄ったショッピングモールでビーズクッションの大型タイプを見て「厚いラグの上に、ビーズクッションをソファ代わりに置くのは?」という思い付きに納得してくれたそうです。
移動も楽で掃除しやすい&カバーも丸洗いが簡単、圧迫感がなくて部屋も広々見えると、結果として二人とも満足しています。
ソファを置くのに必要な最低限の広さは?
大きさも形も選択肢が豊富なソファですが、ふたりが同時に座れるソファとテレビボード、4人掛けのダイニングテーブルという一般的な組み合わせをLDKに配置できる最低限の広さの目安は「13畳」と言われています。
二人掛けソファ(140~180cm幅)に幅の小さめなダイニングテーブル(120~140cm幅)をそれぞれ 最も小さいタイプを選べば、12畳程度までは通路幅60cmを確保できそうです。
なお、分譲戸建てやファミリー向けマンションの一般的なLDKは15畳~18畳ですから、これだけの広さがあればある程度余裕をもってリビングのソファを選ぶことができます。
とはいえ、ソファを置くとレイアウトが限定されてしまうのも事実。今回ご紹介したご家族のお悩みポイントも参考にしつつ、ソファを使うかじっくり検討してください!