ブレーキランプが消えないときの対処法
ブレーキランプが消えないとき、その原因が「ブレーキスイッチのストッパー」の劣化や脱落によるものであれば応急処置で修理までの間に対処することができます。
▽ブレーキペダルの根元を覗いて状態の確認
ブレーキスイッチのストッパーは、ブレーキペダルの根元部分についている、ブレーキスイッチのプッシュロッド先端の対面に位置するところについています。
劣化して損傷したストッパーの痕が残っていたり、フロアの上に残骸が落ちていたりしないか確認します。
▽ストッパーの代わりになるものを固定する
ストッパーが原因だと確認できたら、応急処置にうつります。
元々、ストッパーの付いているところに、プッシュロッドを押すことができるある程度の硬さがあるものを挟んで固定できれば、一時的に対処することができます。
例えば、椅子の足裏に貼る傷つき防止のゴムなどが、貼り付け面が両面テープにもなっているのでちょうど良いかもしれません(適切な大きさに切ってください)。
ストッパーのついている箇所付近は、ペダルのリンク部付近でグリスなどが付着している可能性があります。可能であればパーツクリーナーやシリコンオフで脱脂、手元にそれらがなければ乾いたタオルで油分をしっかりと拭き取ります。ベタつき感がなくなれば、両面テープがしっかりとつきやすくなります。
また、両面テープのないものをストッパー代わりにしたり、両面テープの貼り付けだけで不安な場合には、ビニールテープなどを使用して固定しても構いません。
作業後は、ブレーキペダルの踏み込みに応じてブレーキランプが点いたり消えたりするか確認します。
▽逆にブレーキランプがつかないままにならないように注意
応急処置をおこなう場合、ストッパーの代わりとして使うものの厚みがありすぎてはダメです。
厚みがあると、ブレーキを踏んだときもブレーキスイッチのプッシュロッドが押し込まれたままで伸びきらずに、逆にブレーキランプがつかないままになる可能性があります。
応急処置したときは必ず、ブレーキペダルを踏んだときにはブレーキスイッチのプッシュロッドが伸びきることと、ブレーキランプの点灯・消灯状況を確認しましょう。
つきっぱなしのブレーキランプの修理費用の目安
ブレーキランプがつきっぱなしになった時の修理費用の目安を、原因ごとにまとめました。
【ストッパーの交換】 修理費用(部品代+工賃):1,000円〜
【ブレーキスイッチの交換】 修理費用(部品代+工賃):5,000円〜
【コンピューターの交換】 修理費用(部品代+工賃):数万円〜
【配線の修理】 修理費用(部品代+工賃):(診断時間・作業時間による)数千円〜
ブレーキランプがつきっぱなしになる原因のなかで、コンピューターの故障よる原因の可能性はもっとも低いですが、万が一の場合には費用が高額になります。
一方で、それ以外の原因であれば数千円の修理費用でおさまることが多いです。
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ブレーキランプのつきっぱなしは周囲の車を惑わすので、想像以上に危険な状態です。修理する場合、数千円で済むことがほとんどなので放置せずに、気付いた時点ですぐに整備工場で診断・修理してもらうようにしましょう。
また、原因のひとつであるストッパーの劣化は古い車を中心に発生しています。年式が古くなったり距離の増えた車ほど、こういったトラブルを未然に防ぐためにも、信頼できる整備工場で定期的にメンテナンスすることが大切です。
◆整備士・ヒロ
国産ディーラー、輸入車ディーラーで勤務してきた2級自動車整備士。整備士経験は10年以上で、過去にはエンジニアとして全国規模のサービス技術大会に出場したことも。 車の整備に関する情報をtwitterで発信している。
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【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!
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