災害時にペットを守る必需品は? 被災地で活動する救助犬ハンドラーに聞いた

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

ペットの命を守る「クレートトレーニング」

自治体によって異なるが、ペット同伴の避難が可能な避難所では、安全面や衛生面から、ペットは『クレート』に入れて管理するよう求められることが多い。

『クレート』は通院などの移動時にも必要なものであるため、多くのアニマルトレーナーも、日頃からペットが嫌がらずに『クレート』に入るためのトレーニング(クレートトレーニング)を行うことを推奨している。

「ハウストレーニングとも言われる『クレート』のトレーニングは、必ず犬に教えてあげてほしいです。避難所ではクレートに入らなければならない場面が必ずあると思います。クレートに入れない子は避難所にいられないかもしれません。日常的にいろんな場面でも役に立つので、ぜひ取り入れてもらいたいトレーニングです。

また、避難所では他人に犬のお世話を任せる場面もあり得ますので、脱走防止のため、切れない金属のチェーンでクレートに繋いでおくと良いと思います。また、『マズルガード(口輪)』が必要な場合もあるかもしれないため、用意しておきたい物のひとつです」(捜索救助犬HDS K9さん)

「地域の避難所」はペットの受け入れが可能か?

そして何よりも重要なのが、「自身が暮らす地域の避難所がペット受け入れ可能かどうか」を事前に確認しておくことだという。

「そういったことを確認しておかないまま、『行政は何もしてくれない』はおかしいですよね…。まずは、自分の地域にペットの同行が可能な避難所があるか?どこにあるか?などをあらかじめ調べておくこと。そして、その避難所がどのように運営されるのか?を知っておくべきです。大抵の方は避難所の運営についてまでは知らないと思います。恥ずかしながら、私もメンバーから聞くまでは知らない1人でした」(捜索救助犬HDS K9さん)

参加しておきたい「ペット同伴の避難訓練」

また、「ぜひ一度、避難所までの経路も確認しておいてほしい」と、捜索救助犬HDS K9さん。

「被災時は道路の状態なども通常とは異なります。また、実際に犬を連れ、荷物を持ってみると、知っているはずの道も印象が違います。実際にペットを連れて一度歩いてみると良いと思います。ペット同行模擬避難訓練などがあれば参加してみると良いですね。被災者になり得る可能性は誰にでもあります。我々もイベントなどでしっかり啓発していきたいと思います」(捜索救助犬HDS K9さん)

現在、捜索救助犬HDS K9さんは今後の活動資金を募るクラウドファンディングのネクストゴールにチャレンジ中だ。

◼︎捜索救助犬HDS K9さんがチャレンジ中のクラウドファンディング「令和6年愛知 蒲郡市土砂崩れ 捜索救助犬派遣」

■「捜索救助犬 HDS K9」公式HP

◼︎「捜索救助犬 HDS K9」Instagram「hdsk9.dog」

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