合否の基準
▽100点中70点以上で合格
卒業検定は、減点方式で採点されます。試験官が受験者の運転をチェックし、ミスがあればその内容に応じて満点(100点)から減点していきます。 指定されたコースを走行し終わった段階で70点以上残っていれば合格です。
▽減点項目と減点数の例
卒業検定における評価基準は、警察庁が作成している規定に定められています。減点となる項目は多数ありますが、以下で代表的なものをご紹介します。
【5点減点】発進前のミラー位置の確認忘れ、シートの調整不足、不正確なペダルの踏み方、ウィンカーの出し忘れや消し忘れ、停止線から2m以上手前で停止、理想位置より内側・外側での走行、急発進、降車時のエンジンの切り忘れなど
【10点減点】
前進すべき場所で0.3~0.5m未満後退(逆行小)、道路状況等に適した安全速度より5km/h未満速い、不必要な理由で右側車線を500m以上走行、車間距離を保持できていない、クランクなどでの切り返し、急ハンドル、泥はね運転など
【20点減点】
前進すべき場所で0.5m以上~1m未満後退(逆行中)、道路状況等に適した安全速度より5km/h以上速い、不必要な車線変更、右左折時や曲がり角での徐行の怠慢、進路変更しようとする車に前方を譲らないなど
【危険行為】(試験中止)
技量不足で発進が約1分経ってもできない、度重なるエンスト、クランクや縦列駐車等での度重なる切り替えし、一時停止の不履行、踏切での不停止、信号無視、前進すべき場所で1m以上後退(逆行大)、安全地帯への突入など
※参考:警視庁「運転免許技能試験に係る採点基準の運用の標準」
https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/menkyo/menkyo20230330_44.pdf
上記以外でも、減点項目は多数あります。また危険回避のため試験官がブレーキを踏んだ場合なども試験中止です。
検定を受けた後の流れ
卒業検定で降車まで乗り切ったら結果を待ちましょう。
▽合格したら「本免学科試験」へ
試験結果が70点以上あれば、卒業検定の合格が認められます。教習所から卒業証明書が交付され、これにより運転免許試験場での技能試験は不要となります。ただし本免学科試験の受験は必要です。
学科試験は予約制で、一般には教習所が指定した日時で初回の受験を行います。本免学科試験に合格すると免許証が発行されます。
▽落ちた場合は再受験
卒業検定に落ちてしまった場合は、再受験が可能です。ただし再受験するには、補習教習を1時限受けなければいけません。また追加の教習費用や卒業検定の再受験費用、合宿の場合は延泊費用が発生します。
再受験は即日で可能な場合と、翌日以降の受験となる場合があります。受験の日時や教習所のスケジュールによっても異なるので、詳しくは教習所に確認しましょう。