司会者が出すお題に対して、回答者たちが洒落のきいた回答をして面白さを競う…テレビ番組でも人気の大喜利を日常生活や仕事に取り入れる「この本のタイトルを考えてください」(総合法令出版)が出版され、話題です。
会社のプレゼンや飲み会が苦痛、就職活動の面接で頭が真っ白に…それらを解決できるのが“大喜利フレームワーク“。書籍を監修した俺スナさんに話を聞きました。
――大喜利ができて一番よかったことは
俺スナ:就職活動の面接で、質問して答えるのは大喜利とも言えます。しかも大喜利と違ってウケなくていい。ボケを考える工程を飛ばせるので、大喜利に慣れておくと気楽に返事ができます。
僕は酒を飲んで時々余計なことを言ってしまうのですが、面接であれば大喜利の“言い換え”や、ベタの反対である“逆から見る”を応用して、「素直なところです!」と言えます。
――例えば美容室での会話が苦手、という人もいらっしゃいますが。
俺スナ:しゃべりたくない時は、架空の自分を作り上げます。例えば「両親が霊媒師なんだけど、継ぎたくないからフリーターしてる」って言って、恐山に詳しいとか、霊媒師あるあるを言う。うそついたらダメなところでは言わないですが、楽しめる部分は楽しんだらいんじゃないですかね。現実との差がつかなくなるので、やりすぎには注意です(笑)。
――仕事で1番“大喜利してるな”と感じる時はいつですか?
俺スナ:初めて会う人と話す時などは“大喜利してるな”と感じます。例えば居酒屋なら「入口の下駄箱古くない?」とか、共感できる“あるある”を用意しておくんですよ。そしたら帰るときに「ほら古いでしょ!」とか仲良く帰れる。ボケまくると疲れさせるのでさじ加減が大切です。
――大喜利力を付けるには?
俺スナ:僕は散歩が好きで、看板とか文字を見て脳内で復唱してます。オーダーメードスーツの看板があったら、オーダーメードスーツ…て。それらが定着して頭に溜まっていくと自然と語彙が増えて、とっさの時に役立つんです。
――“あるある”を引き出すには?
俺スナ:イメージを繋げる技術を磨くことです。昔テレビ番組で流行った「マジカルバナナ」がオススメですね。バナナといった黄色い、黄色いといえば…みたいな。それで、相手が子供やお笑いに詳しくない人なら、ひとつめに出た分かりやすい答えを。相手がお笑い好きななら、4個目くらいの“あるある”を言うと印象に残りやすい。相手を見極めるのもコツです。
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SNSには「大喜利に興味が無くてもおもしろい」「脳がスッキリする」と大好評。「これまで20冊くらいしか本を読んだことがない」という俺スナさんならではの、ビジネスだけではなく、日常がアイデアで満ち楽しくなるような一冊でした。
【俺スナさん・プロフィール】
大喜利プレイヤー。小学校・中学校のときは登校拒否しがちだったが、大喜利との出会いをきっかけに社交的に。現在は社会人として働きながら、約15年間で累計1000回以上の大喜利ライブに出演・主催し、札幌や大阪など地方への遠征ライブも積極的に行なっている。フットンダ王決定戦2024年ワイルドカード予選会に唯一のアマチュアとして出場。ダイナマイト関西2016プレ予選決勝進出、大喜る人たちトーナメント優勝(第1回、第2回)など受賞歴が多数ある。
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