80年代を彩ったファミコン忍者ゲームたち…今も語り継がれる高難易度ゲームは? 「難しすぎて叩き壊そうかと思った」

海川 まこと 海川 まこと

今では当たり前のように親しまれている忍者は、大正時代に立川文庫より発刊された『猿飛佐助』(著:雪花山人)により、日本での知名度が一気に上がったそうです。また1950年代末から60年代には、『梟の城』(著:司馬遼太郎)や『忍びの者』(著:村山知義)といった忍者小説が続々と出版され、忍者は人気コンテンツとして地位を確立します。

マンガやアニメの世界でも忍者は注目され、『サスケ』(作:白土三平)や『仮面の忍者赤影』(作:横山光輝)などの人気作品が誕生。その影響はゲーム業界にも届いており、1983年に発売されたファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)でも忍者ゲームで遊ぶことができました。

忍者じゃじゃ丸くん

ファミコンの忍者ゲームといえば、1985年11月15日にJALECOから発売された『忍者じゃじゃ丸くん』が有名です。同作は主人公の忍者じゃじゃ丸くんを操作して、なまず太夫にさらわれたさくら姫の救出を目指すアクションゲームです。手裏剣を使った攻撃や、ブロックを壊すと現れる忍法を獲得して使用するなど、忍者らしい動きを楽しめます。

子どものころに本作をプレイした人からは「体当たりと手裏剣を駆使した忍者アクションを楽しんでいました」「無敵になるガマパックンを出せた時には興奮しました」といった声がSNS上であがっていました。

忍者龍剣伝

また忍者ゲームのなかで、高難易度ゲームとして知られるのが1988年12月9日にTECMO(現:コーエーテクモゲームス)から発売された『忍者龍剣伝』です。『忍者じゃじゃ丸くん』と同様、横スクロール形式のアクションゲームで、主人公のリュウ・ハヤブサを操ってクリアを目指します。

自分の周りに炎を高速回転させる「忍法火炎の舞」と、3つにわかれた炎を放出する「炎波の術」などの忍術や、ジャンプして壁に張り付くアクションで、多くのプレイヤーが忍者気分を味わいました。

当時のプレイヤーからは「あまりの難しさのあまり、何度も叩き壊そうとした」「このゲームクリアできたことが中学生時代の唯一の誇り」といった嘆きの声が見られました。

ちなみに本作は、お笑い芸人・よゐこの有野晋哉さんが、課長に扮してレトロゲームに挑戦する番組「ゲームセンターCX」でも取り上げられています。放送で有野課長は、スタッフの力を借り19時間という長い時間をかけてなんとか攻略に成功しています。

忍者ハットリくん

さらに、日本を代表する忍者マンガ『忍者ハットリくん』(作:藤子不二雄(A))を原作にした同名ゲームも、1986年3月5日にハドソンから発売された忍者ゲームです。累計出荷本数150万本のヒット作となった同作は、ハットリくんを操作して敵を倒しながら進んでいく横スクロール型のアクションゲームです。

特定の敵を倒すと現れる巻物を集めると、みずくもの術やいかり火の玉の術といった忍術が使用できます。ただ当時のプレイヤーのなかには「巻物の消費がもったいなくて忍術をほとんど使わなかった」という強者もいました。またステージクリア後のボーナスゲームに対して「ちくわと鉄アレイが放り投げられる理由は今も不明」といった声が多く見られました。

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その他、2024年夏にはナツメアタリより『闇の仕事人 KAGE Shadow of the Ninja』のリメイク版が発売予定です。このゲームは1990年にファミコン版で発売された忍者アクションゲーム『闇の仕事人』に、新たなアクションなどを追加して現在のハードに対応させた内容です。レトロな雰囲気を残しつつ最新技術で忍術を表現した本作で、最新の忍者ゲームを味わってみるのも面白いでしょう。

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