春の大阪の恒例行事、大阪モーターサイクルショー2024開幕 従来のオフロードバイクを覆す「GOWOW」の公道バージョン

小嶋 あきら 小嶋 あきら

 西日本最大級のオートバイ総合イベント「大阪モーターサイクルショー」が3月15日から17日まで、大阪・南港のインテックス大阪で開催です。

 第40回となる今回は「もっともっとMOTOあそび」をテーマに、国内、国外の二輪車メーカー、用品、関連会社など134の団体がバラエティ溢れるブースを出展しています。初日の模様を報告します。

記念Tシャツ当日分は15分で売り切れ

 朝10時、入り口前には既に大勢が並んでいました。3日間で合計400着用意されている40周年記念Tシャツは、筆者が通りかかった10時20分頃にはもうブースを畳んでいるところでした。開場約15分で本日分はもう完売したそうです。平日の午前中にもかかわらず、盛況です。

今回は1号館と2号館での開催

 1号館から反時計回りに、じっくりと見ていきます。まず最初が自衛隊。いつもの偵察用のKLXと、今回は警務隊の白バイが来ていました。白バイと言っても警察ではありませんので、もちろん一般公道での交通取締用ではなく、排気量も大型ではありません。ヤマハMT-03をベースに、赤灯やサイレンを装備したバイクです。駐屯地内でのVIPの警護や交通取締、また災害時にいち早く現場に駆けつけるなどの用途に使用されるようです。

 その並びには大阪オートバイ事業協同組合や近畿運輸局などが続きます。向かいは出版社などメディアのブースが並んでいます。

 先に進むと大阪府警の白バイが展示されています。跨がっての写真撮影が人気で、行列ができています。その先にはフェリーや宮崎県の観光ブースがあって、向かいは用品の販売ブースです。

 次のブロックはカスタムワールド。様々なカスタムバイクが並んでいます。キャンプ仕様のCT125など、いかにも今風というか時代にマッチしたカスタムバイクから、見ただけでその圧を感じるような迫力満点の大型カスタムバイクまで、思い思いにカスタマイズされたバイクがいっぱいです。空冷6気筒のホンダCBXとか、ジェネシスと呼ばれた直列4気筒前傾5バルブエンジン搭載のヤマハFZ750など、筆者の世代にはとても懐かしいバイクもあって、見ているとあの頃を思い出します。

 

 1号館の一番奥にはステージがあります。ちょうど通りかかったその時にオープニングトークが始まりました。人垣の彼方で宮城光さんと梅本まどかさんがトークをしていました。

 

 1号館はこの後、カワサキ、トライアンフ、スズキと大きなブースが続きます。カワサキブースにはNinja7ハイブリッド、W230、KLX230などが展示されていて賑わっていました。モーターとエンジンで走るバイク、きっとかなり異次元の加速なのでしょうね。どんな感じなのかぜひ一度乗ってみたいです。

 2号館もヤマハ、ホンダ、KTM、ロイヤルエンフィールド、インディアン、ハーレーダビッドソン、BMWなど大きなブースがあり、どこも人でいっぱいでした。それらのブースが周囲を固める中、中央部分にはパーツやアクセサリーなどの小さめのブースが多数出展。昔ながらのモーターサイクルショーの空気が感じられる魅力的なエリアになっていました。

小さなブースにも楽しいものがいっぱい

 大きなブースはあちこちのメディアで紹介されると思いますので、筆者が心を惹かれたものを取り上げていきたいと思います。

 

 今回初めて出展されていたPASSION R&Dのヘルメットクリーニングプロという機械。コインロッカーのような見た目ですが、ここにヘルメットを入れると、光とミストで除菌・消臭してくれるというものです。この種の機械は以前から海外にはあったそうですが、連続運転すると高温になってヘルメットの内装を傷めるおそれがあったのだといいます。

 今回のものはその点が改善されていて安心で、かつかなり臭いヘルメットでもほぼ臭わないレベルになる、またグローブも一緒に処理が可能なのだそうです。「一回2000円」と機械に書かれていますが、これは仮のお値段で実際にはその辺りは全くの白紙だそうです。こんなサービスがあったらぜひ使いたいです。なお、クリーナーといってもシールドや帽体の汚れを落とすものではないので念のため。

 ファンティックやランブレッタを扱うモータリストのブースには、昨年コンペモデルが紹介されていた「GOWOW」というモデルの公道バージョンが展示されていました。これまでのバイクにない直線的でスマート、信じられないほどスリムな横幅のオフロードバイクです。

 これまでにもEVバイクはいろいろ登場していますが、たいていは従来のバイクのデザインの延長線でまとめられていたように思います。このスクエアで超薄型の車体は、内燃機では実現できないという点でまさにEVならではのデザインなのではないでしょうか。最大出力は9KWですが、トルクは420Nmもあります。これに73kgの超軽量なので、きっととても面白いのではないでしょうか。

 以上、ざっとご紹介しましたが、大阪モーターサイクルショーは今年も盛り上がっています。少し暖かくなって気持ちも上向きの季節、バイクシーズンが始まったなあと感じた1日でした。

(15日は催されていませんでしたが、16日と17日には屋外特設会場で白バイとトライアルのデモンストレーションも行われます)

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