183センチのすらりとした長身と透明感のある雰囲気が魅力だ。若手俳優の登竜門ともいわれる人気男性ファッション誌「メンズノンノ」のモデルオーディションで、岡山市出身の四坂亮翔(りょうと)さん(19)が準グランプリに輝いた。これまでモデル活動やオーディションへの応募経験は一切なく、初挑戦で憧れの世界への切符を手にした。販売中の2024年1・2月合併号で紙面デビューを果たし「将来は雑誌の表紙を飾れる存在になりたい」と意欲を燃やす。
「深く考えて緊張してしまうタイプ。よく『19歳なのに落ち着いている』『大人っぽい』と言われる。そこを魅力と感じてもらっているのかな」。一言一言をじっくりとかみしめるように話す。繊細で控えめなムードが印象的だ。
スポットライトを浴びるような活動とは無縁だった。まさにシンデレラボーイといえる。中学、高校時代に打ち込んだことが特になく「何かに挑戦してみよう」とたまたま目に付いたオーディションに応募。編集部による審査や読者投票を経て昨年9月、1980人の中からグランプリを含む5人に選出された。
初めて臨んだ撮影では自然な表情やポーズをつくるのに苦労した。前夜は緊張して20分しか眠れなかったという。それでも出来上がった写真を見ると「本当にこれは自分なのかと違和感があるくらい、ちゃんとしたモデルになれていてうれしかった」と振り返る。
東岡山工業高2年の時に友人の影響でファッションに興味を持ち、アパレル店員を目指して服飾が学べる岡山市内の専門学校に進んだ。現在は学業の傍ら月1回程度上京しモデルに“変身”する。「服の見せ方や合わせ方の勉強になるし、自分自身も服が違うだけでこんなに雰囲気が変わるんだという発見がある。刺激があって面白い」
メンズノンノの先輩で同じ岡山市出身の鈴鹿央士さんや樋之津琳太郎さんのようなモデルになるのが目標。「これからいろんな撮影に挑戦したい。雑誌を通して多くの人に僕のことを知ってもらえたら」と笑顔を見せる。