ポイントが分類される「一時所得」とは?
買い物以外で得たポイントは使用した場合に一時所得として計上しますが、そもそも一時所得とはどのようなものなのでしょうか?ここでは一時所得の基本と所得・税率の計算方法を解説します。
▽一時所得とは
一時所得とは、所得税法により以下のように定義づけられています。
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一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。
※国税庁・タックスアンサー(よくある税の質問)「No.1490 一時所得」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm
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つまり、事業利益や給与、資産の売却などにより得た所得に該当しない、一時的な所得ということです。一時所得の例は、国税庁が以下のように具体例を挙げています。
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・懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除きます)
・競馬や競輪の払戻金(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除きます)
・生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除きます)や損害保険の満期返戻金等
・法人から贈与された金品(業務に関して受けるもの、継続的に受けるものを除きます)遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等
・資産の移転等の費用に充てるため受けた交付金のうち、その交付の目的とされた支出に充てられなかったもの
※国税庁・タックスアンサー(よくある税の質問)「No.1490 一時所得」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm
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▽一時所得の計算方法
一時所得の金額は、得た全額を計上するわけではありません。
収入を得るために支出した金額と特別控除額を用いて以下の式により計算します。
・一時所得の金額=総収入金額 – 収入を得るために支出した金額(※) – 特別控除額(最高50万円)
(※)対象となる収入が発生するため、もしくは対象となる収入発生の原因となる行動に擁した金額
▽一時所得の所得税の計算方法
一時所得の所得税は、一時所得単体では課税されず、給与所得や事業所得など、ほかの所得と合算したのちに課税されます。これは「総合課税」という方法により管理されるためです。また、ここで算入される額は、一時所得の計算方法により算出された額の1/2相当額です。
ちなみに、ポイントは該当しませんが、一時所得の中にもほかの所得と切り離して考える「源泉分離課税」が適用されるものもあります。例えば、一時払養老保険や一時払損害保険で一定の要件を満たすものの差益などが該当します。
詳しく知りたい方は国税庁のWebサイトをご覧ください
※国税庁・タックスアンサー(よくある税の質問)「No.1490 一時所得」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm