産経新聞のコラム記事で、作家・百田尚樹氏の文章が盗用された疑いがあることが分かった。筆者本人も「書き写した」と認めており、当該記事はすでに削除されている。
コラムは11月5日付でWEB媒体と九州・山口版の紙面で掲載された「今村裕の一筆両断」で、「こんなに劣化したのか? 日本人の道徳心 -お天道さまが見ている-」というタイトルの記事。
百田尚樹氏は同6日、自身のYouTubeチャンネルを更新。過去に有料のメールマガジンで配信した文章から「ごっそり盗作されている」と指摘し、事案が発覚した。文章の内容は、和歌山県の八郎山トンネルで施工不良が発覚し工事のやり直しが決まったことに言及したものだった。
産経新聞の記事ページは同日午後9時前に更新され、<記事を取り消します>という案内とともに、「当記事は、作家・百田尚樹氏から『盗作』との指摘を受けました。筆者本人も文章を書き写したことを認めており、記事を取り消します」と掲載されている。
産経新聞社広報部によると、現在同じ筆者が執筆したコラムのバックナンバーも非公開にしているという。「さらに詳しく調査し、何らかの形で公表したい」としている。