多頭飼育崩壊の現場から救い出された猫が家族の宝に 先代の猫の死に傷ついていた自閉症スペクトラムの息子を癒す

渡辺 陽 渡辺 陽

多頭飼育崩壊の現場で糞尿にまみれていた猫

おこまちゃん(4〜5歳・メス)は、大阪府の50頭もの多頭飼育崩壊の現場から、保護猫活動をしているwinさんに保護された。

「3年前にレスキューしました。糞尿まみれでとんでもない現場にいました。ボランティアさんからの声かけがあり、写真を見ておこまさんを我が家で受けるときめました」

家族の支えであり、大切な家族

京都府在住のSさんは、中学生の頃から猫が好きで、友人の家の商店倉庫に住み着いた猫を引き取って以来、猫のいない生活をしたことがなく、家に猫がいるのが当たり前だった。

「2023年1月頃、おこまちゃんをwinさんの譲渡会で見つけ、初めて会った時から夫や私にスリスリ甘えてきて、夫が大変気に入りました。当時1〜2歳くらいでした」

譲渡会場では甘えてきたおこまちゃんだったが、家に連れてきてもらうと怯えて「シャーシャー」威嚇してきた。Sさんは、あまり刺激しないようにしたという。

「1週間足らずで触らせてくれるようになりました。4月7日に正式に迎えました」

名前は、winさんがつけた名前をそのままにした。

おこまちゃんは人間家族は大好きだが、猫家族には冷たい態度だという。レーザーポインターで遊ぶのも好きだが、なぜかネズミや蝶の形には興味はなく、点だけを追いかける。

「昨年19才で天に旅立った『ちまき』がいなくなった私達家族はとても情緒不安定になっていました。特に息子は自閉症スペクトラムとADHDなどがあり、ちまきと兄弟のように育ってきた彼には相当なショックがあったと思います。おこまは本当に私たち支えであり、大切な家族の一員です」

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