次の日本一のときに…38年間飲めなかった「優勝ウイスキー」 父から譲り受けた記念品をついに開けた、その味は?

山脇 未菜美 山脇 未菜美

プロ野球・阪神タイガースが38年ぶりに日本一に輝いた。各地でおめでたムードが広がる中、あるウイスキーの酒瓶がSNS上で話題を集めている。前回日本一になった1985年に発売された記念品。「次回、日本一になった時に飲もう」。そんな思いで、大事に保管していた人たちがいる。悲願を達成し、ようやく開封されたウイスキーの味とは―。

「HANSHIN Tigers 1985 セ・リーグ優勝」と書かれた720ミリリットルのブランデッドウイスキー。正面のラベルはユニフォームを彷彿とさせる縦縞で、赤色での大きな文字で「V」。注ぎ口の首には阪神タイガースのロゴも。製造者は「三楽株式会社F(現:メルシャン)」と書かれている。

嘘でしょ!?と思うくらいまろやか

「とうとうこれを…これを開けることになるのか!38年前の優勝ウイスキーを!」。日本一が決まる数日前、Xにこう投稿したのは関東在住の40代男性。前回優勝時に父が購入し、観賞用に飾っていたという。結婚を機に父から譲り受け、大事に保管。「2003、2005の優勝時には開けるつもりでしたが、日本一になれなかったので…。日本一になったらと思っていたら、ここまで来てしまったのが正直な感想です」

そんな男性、実は阪神の〝ニワカファン〟だという。「大層な口は叩けませんが…」としつつ、「純粋に好きな球団が勝っていき、リーグ戦、日本シリーズと制覇し、神がかり的な逆転勝利で日本一を飾り、私自身も興奮を抑えられませんでした。私のような歴の人間ですらうれしいので、ファンの方は計り知れないと思います」と振り返る。

ウイスキーは日本一の間際から準備を進め、歓喜の瞬間とともに妻と2人で祝杯。一口口に入れると、まろやかで、後味はスッと消えていくような軽さも。「噓でしょ!?と思うくらい、すごい味になっていて。今まで飲んできたウイスキーの中でも1、2位を争うおいしさでした」

別の投稿者の中には、「天国の祖父よ…次買った時に飲むって言ってたよな…仏壇に置いとくね…」と同じウイスキーを亡き祖父を思い出しながら供えた人も。

38年という年月に、それぞれの思いが滲む。

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