熊による今年度の人的被害が統計開始以降最多を更新している。とくに被害が多い秋田県では、市街地にも多くのツキノワグマが出没。10月19日には北秋田市の住宅街で10代から80代までの男女5名が熊に襲われ大怪我を負うなど、県民の命と安全が脅かされる非常事態だという。
地域住民の「人命」がかかってる
10月23日に行われた定例記者会見で、佐竹敬久秋田県知事は、「人命最優先」の熊対策を行うと表明。その際に記者から、地元の猟友会による熊駆除に対し自治体に殺到したという抗議の電話について尋ねられると、「すぐ切ります。ガチャン」「これに付き合っていると仕事ができない。これ“業務妨害”です」と、回答。
「熊」との市街地戦はもはや待ったなし
そんな佐竹知事の会見をテレビで観ていたという、ゆるふわ怪電波☆埼玉(@yuruhuwa_kdenpa)さんは、「地域住民の人命がかかってて遊びではないからな 」と、X(旧:Twitter)に投稿。
続けて、「動物愛護団体が発狂してそうだけど、もう市街地戦が始まってるから待ったなしなんだよな」「弾代に加えて運搬費も補助か。秋田県知事はわかってるな。狩猟にはなにかと費用がかかる」「サーチアンドデストロイ秋田県知事マジで好き。危機管理能力は高いと思う」と、絶賛のコメントをポスト。
トータルで15万以上のいいねがつくと共に、多くの共感の声が殺到した。
「安全なところから無責任な批判をするやつの言葉を聞く必要はない」
「人の命とクマの命どっちを取るのって話」
「県知事が言ってくれるなら、実際に電話対応をする県の職員は助かるね」
「秋田県民ですが、熊害がここまで来ると仕方ないと思います。今回は明らかに異常ですもん」
「当たり前だよね。しかも駆除する方も命懸けよ」
県民の生命財産を守る判断であり、現場に寄り添った会見
今回の佐竹知事の会見に対し、改めて感想を尋ねると、「知事の判断は、県民の生命財産を守るために適切だったと思います。苦情には対応しないことや、猟師の弾薬代や搬送費も支援するとしており、現場の実情に寄り添った会見だと思いました」と、ゆるふわ怪電波☆埼玉さん。
「やはり人命が最優先されるべきだと思っています。動物好きとしては、”駆除される熊がかわいそう”という方の意見もわからなくはないですが、現に人的被害を及ぼす可能性がある場合は、駆除はやむを得ないと思います。クマが人里に降りてこないように、山林の整備などにより、将来的にすみ分けが上手く行くと良いと思っております」(ゆるふわ怪電波☆埼玉さん)
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「人命最優先」の英断をした秋田県の佐竹知事に取材を申し込んだところ、多忙のため対応は不可とのことだった。
ヒグマ、ツキノワグマを問わず、熊は人間の「顔面」や「頭部」を執拗に攻撃する習性があるといわれている。そのため、「命に別状はない」と報道される場合であっても、凄まじい力を持つ熊の鋭い爪や牙に引きちぎられ、食いちぎられた「熊外傷」のリスクは、治療後の後遺症や社会復帰も含め、想像を絶するものとなることを忘れてはならない。