株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する情報サイト『LIFULL HOME'S』は、このほど「首都圏で賃貸物件の問合せが増えている鉄道路線ランキング」の結果を発表しました。同ランキングによると、「京急空港線」が1位に選ばれたそうです。
調査は、2023年1~6月の期間に首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)で1000以上の賃貸物件問合せがある路線を集計し、2022年1~6月の期間の問い合わせ件数と比較して並び替えランキング化したといいます。
首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の鉄道路線のうち、沿線賃貸物件への問合せが前年から最も増加したのは「京急空港線」(前年比:122.9%)でした。同路線の駅別でみると、羽田空港寄りから「天空橋(同:191.7%)」「穴守稲荷(同:121.1%)」「大鳥居(同:130.1%)」「糀谷(同:119.3%)」「京急蒲田(同:117.3%)となっています。
この結果について同サイトは、「京急空港線沿線には、航空会社の従業員や空港職員が多く居住していますが、コロナ禍では採用の停止や居住地を問わない働き方の導入が行われました。しかし、直近の航空需要の復調(2023年1~6月の羽田空港の旅客数は約3671万人で前年同期比192.8%)を受け、関係者の就業体制が戻りつつある状況の変化が沿線物件の問合せ増加の一因であると推察されます」とコメントしています。
続く2位は、主に東京の都心部をつなぐ「東京メトロ銀座線」(同:121.3%)です。同路線の全19駅中16駅で問合せ数が前年を上回るなど、都心回帰の動きがみられました。昨今都心部では賃料相場が上昇するなか、特に「浅草(同:138.3%)」「田原町(同:133.8%)」「神田(同:138.6%)」といった、比較的家賃が抑えられる城東エリアの駅の問合せ数が増加しているといいます。
そのほかでは、3位「都営浅草線」(120.7%)、4位「東京臨海高速鉄道りんかい線」(118.3%)など、都心部を通る路線が多くランクインし、コロナ禍で郊外化した賃貸需要は、単身者を中心に都心回帰の傾向がみられました。なお、都心部の路線以外では、7位に「JR成田線」(113.4%)がランクインしていたそうです。