株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サイト『LIFULL HOME'S』は、「2023年 LIFULL HOME'S みんなが探した!住みたい街ランキング(首都圏版)」を発表しました。その結果、「買って住みたい街(駅)ランキング」の1位は「勝どき」(東京都)、「借りて住みたい街(駅)ランキング」の1位は「本厚木」(神奈川県)が選ばれたそうです。
同ランキングは、2022年1月~12月の期間に首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)のLIFULL HOME'Sユーザーを対象として、同サイトに掲載された 賃貸物件・購入物件のうち、問合せがあった数を駅別に集計したといいます。
「首都圏版 買って住みたい街(駅)ランキング」の1位は、4年連続で「勝どき」(東京都)でした。東京五輪が終了してからも、販売される物件のグレードや価格、広さなどが注目されているほか、都心にありながら広いことも評価され、支持を受けたといいます。
以下、2位「横浜」(神奈川)、3位「平塚」(神奈川県)、4位「茅ヶ崎」(神奈川県)、5位「田町」(東京都)という結果になりました。「横浜」「平塚」「茅ケ崎」は、都心の新築タワーマンションが1億円を上回る価格帯で販売されるようになったのに対して、湘南エリアでは比較的手の届きやすい価格帯で販売されていることが要因。また、「田町」は、新たな物件開発に関連したものであり、エリアというよりは物件自体に対する注目度の高さが反映した結果といいます。
「買って住みたい街」ランキングのTOP100に入った駅のうち、前年から順位を上げた駅を上げた駅を上げ幅順に並べた「急上昇ランキング」では、「神保町」(東京都)が1位に。これまで住宅地としてはイメージのなかった地域に約10年ぶりに新築マンションが2棟分譲されたことにより話題を集め、前年の1210位から91位へと大幅に順位を上げました。
2位の「御茶ノ水」(東京都)も、駅周辺や文京区湯島でのマンション開発が要因となって前年の493位から38位に急上昇しました。
3位の「西新宿五丁目」(東京都)は、駅近くで約2.4ヘクタールの大規模再開発が継続しており、35階建てのタワーマンションが分譲予定で大きな関心を集めていることから、前年の527位から82位へ順位を上げていたそうです。
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次に、「首都圏版 借りて住みたい街(駅)ランキング」では、3年連続で「本厚木」(神奈川県)が1位を獲得。次いで、2位「大宮」(埼玉県)、3位「八王子」(東京都)、4位「柏」(千葉県)、5位「三鷹」(東京都)という結果になりました。
TOP10には、準近郊・郊外の駅で多くランクインしており、テレワークが定着したことや、消費者物価も上昇していることからも、賃貸ニーズが昨年よりもさらに郊外化していることがうかがえたそうです。
また、上位にランクインしている準近郊・郊外エリアの駅の共通点としては、「都心方面に鉄道の乗り換えなしでダイレクトアクセスが可能」「郊外ならではの手頃な家賃相場」「落ち着いた居住環境・集権環境」「駅勢圏(駅周辺の繁華性が高いエリア)が比較的広く、都心・近郊の街と大きく変わらない生活利便性」などが挙げられるといいます。
その一方で、都心周辺では「葛西」(6位)、「池袋」(12位)、「荻窪」(15位)、「三軒茶屋」(16位)などが上位に留まっており、人気も徐々に回復傾向にあるといい、TOP30には「北千住」(20位)や「高円寺」(21位)、「新小岩」(24位)、「亀有」(26位)がランクインするなど、相対的に賃料が安価なエリアが注目されているそうです。
また、「借りて住みたい街」ランキングのTOP100に入った駅のうち、前年から順位を上げた駅を上げた駅を上げ幅順に並べた「急上昇ランキング」では、「笹塚」(東京都)が1位を獲得。京王線・京王新線が乗り入れており、新宿まで電車で約5分という交通利便性の高さから、都心方面に戻り始めた賃貸ニーズの受け皿になっているといい、前年の114位から71位へと順位を上げました。
2位は「所沢」(埼玉県)が前年の94位から54位へと順位を上げランクイン。ワンルームマンションだけではなく一戸建て賃貸物件も多く、若い単身者からファミリー需要までさまざまなニーズに対応するエリアとなっているほか、「新宿」や「渋谷」へ乗り換え不要でアクセスでき、テレワークと出社を使い分ける生活にも合致しているといいます。
3位は「町家」(東京都)で、都内では賃料が比較的安価なエリアとして知られており、物価高騰を受けて賃貸ニーズが高まったことから、前年の121位から86位へと順位を上げたそうです。