遠くに山が見える夜景の写真から、撮影した場所がどこか分かるかをSNSで試した結果に注目が集まりました。
「これをアップして、どこか当ててみろやってやったら都市名どころかホテル名、部屋番号まで当てられたので、本当にインターネットは敵に回しちゃいけないと思いました」
Xに写真をポストしたのは、「pato(@pato_numeri)」さんです。高い建物から撮ったと思われる街の写真から、ホテル名のみならず部屋番号まで当てた特定班に「すげぇぇ!」「怖い!」「写真をあげるときは本当に慎重にね…」などと驚きのコメントが寄せられています。
一方で問題として投稿した写真について、「これは簡単過ぎますよ。。。」「文字情報1つ、目立つ物や地形1つ、場合によっては植生や太陽の位置でも特定しかねない」「国内の都市眺望から場所を特定するのは初歩。山ほど情報が写っている」と、特定が簡単な部類だという声も。patoさんにお話を聞きました。
──当てられるか試してみようという思いつきでポストされた写真なのですか?
ウェブ記事の取材で全国あちこち行くことがあるので、取材先の街角などの写真を「どこか当ててみて?」とクイズ形式でTwitterでやることがたまにありました。その流れで、和歌山でも、珍しくいいホテルの高層階なので部屋からの夜景でやりました。
──どのくらいの時間で特定されたのですか?
和歌山というところまでは数分だと思います。ホテル名もすぐでした。部屋番号はDMで送ってこられました。同じ部屋あたりに泊まったことがある人だと思います。ツイートのリプライなどで後でわかったのですが、このホテルに泊まると高確率でみんな似たような写真を撮るんです。
──ホテルの部屋からの写真はネットにたくさんアップされているので、特定されやすいのかもしれませんね。
昔から炎上時の特定祭りは凄いものがありますが、太古の昔よりストリートビューなどの技術も発達しており、より特定が簡単になっています。それが私生活を壊すこともありますので、炎上しないよう、特定されそうなネタを出さないよう、生きたいものです。ちなみにこの画像も多分、日にちをずらしてツイートしたと思います。
写真から場所を特定する方法はさまざまにありますが、リプライに「おお!この前ここ泊まったゾ!」「和歌山市かな?和大が見えるし地元民ならわかる」などとあったように、調べなくてもその場所を知っている人や行ったことがある人から特定されることもあります。
patoさんも「実は技術の広がりもそうですが、みんなSNS利用しているので、近所の人、同じ状況の人が必ずいるのが最も怖い点かもしれません」と話します。つまり、多くの人がネットを利用している現在では、どんなに無名な場所でも知っている人が必ずいるということです。
自宅から見える景色はもちろん、通学や通勤途中に見つけたもの、子どもと行った公園、旅先などの写真も必ず場所が特定されてしまうことを認識しましょう。また、宿泊日当日に「夜景綺麗です」などのリアルタイムの投稿は、絶対に避けるようにしたいですね。
これまでに何度もXがバズっているpatoさんは、今冬に「アスコム社さんより書籍を出版予定」だそう。ご興味のある方はXでチェックしてください。
■patoさん
X https://twitter.com/pato_numeri
Numeri http://www.numeri.jp